米SECロードマップ案

国際会計基準 米、適用の判断を先送り 日本、議論長引く公算

IFRS
米証券取引委員会(SEC)は米国企業への国際会計基準(IFRS)の適用についての判断を先送りした。IFRSを使う欧州と米国の間では世界の会計基準を巡る主導権争いがある。11月に米大統領選を控えていることもあり、最終判断は2013年以降にずれ込む見通し。結論先送りで日本でも議論が長引く可能性が出てきた。

SECが前週末、IFRSを巡る最終報告書を公表した。欧米の間で進めてきたIFRSと現行の米基準の共通化作業は評価しながらも、米国がIFRSを適用するかどうかの勧告は見送った。報告書は「米投資家は早期適用を認めるべきではないとの見解で一致している」と米国内の慎重論にふれ、仮に導入する場合でも国際基準のルール作りには米国が直接関与すべきだと指摘した。

米企業にはもともとIFRS導入に伴うシステム変更など、費用増への警戒感が強い。オバマ政権も11月の大統領選を控え、賛否が割れる会計基準を巡る判断は先送りした方が賢明と考えた可能性がある。

SECの判断先送りは、日本のIFRS導入の是非を巡る議論にも影響する。日本には商社や輸出企業など米会計基準を採用する企業が30社程度あり、こうした企業や経団連には「IFRSを巡る決定は世界最大の資本市場を抱える米国の判断を待って進めるべきだ」との声が強いためだ。

金融庁はこれまで米国が12年中に下すとみられていた判断を見極めてから、会計基準などを議論する企業会計審議会での検討を本格化する方針だった。SECの結論が先送りになり、日本も当面は動きにくくなった。

11年6月には当時の自見庄三郎金融相が「(仮に米国にならい日本が12年に導入を決めた場合でも)適用を始めるまでに5~7年の準備期間が必要」との見解を示し、適用するとしても17年3月期以降になるとみられていた。米の判断先送りで国内の議論が長期化すれば、金融庁が判断する時期はさらに遅れる。

IFRSを使う欧州と米国の間では、世界の会計基準づくりを巡る覇権争いが続いてきた。投資家が比較しやすいようにと共通化を模索してきたが、08年の金融危機以降は金融商品の評価などを巡り意見が割れ、調整が難航していた。

(国際会計基準 米、適用の判断を先送り 日本、議論長引く公算
2012/07/18  日本経済新聞 朝刊)

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■国際会計基準では

米・証券取引委員会 (SEC) が先週2012年7月13日に公表した、
「米国の株式発行体向けの財務報告制度への国際財務報告基準の組み込み
の検討に関するワークプラン(最終報告)
(Work Plan for the Consideration of Incorporating
International Financial Reporting Standards into
the Financial Reporting System for U.S. Issuers
Final Staff Report)」
より、冒頭の要旨の一部を引用します。

【原文】karaoke
I. Executive Summary

Since February 2010, the Staff has dedicated significant resources to executing the Work Plan. Throughout this process, the Staff’s understanding of the potential impact and the related costs and benefits of transitioning to a financial reporting system incorporating IFRS for domestic issuers has grown significantly. However, this understanding actually began a number of years ago and has continued in many forms. This final Staff paper (“Final Staff Report”) represents a summary of what the Staff has learned in the areas covered by the Work Plan regarding the potential impact of any incorporation of IFRS into the financial reporting system for U.S. issuers. The Final Staff Report, together with such other matters as the Commission may consider, will inform any Commission determination on whether to incorporate IFRS and provide transparency to the public related to the Staff’s findings and observations pursuant to the Work Plan. Regardless of the outcome of the Commission decision on whether to incorporate IFRS, the Staff expects that the SEC and other U.S. constituents will continue to be involved with the development or application of IFRS, or both. This involvement may take many different forms including the Staff’s review of filings of foreign private issuers that prepare their financial statements in accordance with IFRS, participation in International Organization of Securities Commissions (“IOSCO”), interactions with other securities regulators on accounting matters, and review and commentary on the International Accounting Standards Board’s (“IASB”) standards.

【訳】
I. 要旨

2010年2月以来、(SEC主任会計士室の)スタッフはワークプランの実行に相当のリソースを割いてきた。このプロセスを通じて、国内株式発行体のための財務報告制度にIFRSを組み込むことによる潜在的な影響や関連するコストと便益に関するスタッフの理解は、大きく進んだ。しかしながら、この理解は数年前に始まったばかりで、いまだいろいろな形で進行中である。

この最終報告は、米国の株式発行体向けの財務報告制度にIFRSを組み込むことによる潜在的な影響に関して、ワークプランがカバーする範囲で、スタッフが学んだことの要旨を示すものである。この最終報告は、SECが考慮する他の資料とあわせて、IFRSを組み込むべきか否かに関するSECのあらゆる決定を報告し、ワークプランに従ったスタッフの成果と見解を一般に明らかにするものである。

IFRSを組み込むべきか否かに関するSECの決定の結果に関わらず、スタッフは、SECおよびその他の米国機関が、IFRSの開発もしくは適用またはその両方に関与し続けることを期待する。関与は、海外の株式発行体がIFRSに準拠して作成した財務諸表のスタッフによるレビュー、国際証券監督者機構(IOSCO)への参加、会計問題に関する他の証券規制当局との情報交換、国際会計基準審議会(IASB)の基準に対するレビューやコメントなど、多くの異なる形態をとりえる。

※ 意外と、言い訳がましい最終報告、でした。

 すでに一部の国内企業にIFRSの任意適用を認めている日本の方が、
 米国に比べて進んでいると言えそうです。

 日本における強制適用の時期はますます不透明ですが、
 国際的に活動する企業や外国株主比率の高い企業など、
 上場企業のごく一部(せいぜい100社)が
 強制適用を待たずにIFRSに移行するという感じでしょうか。

 そうこうしているうちに、日本基準もだいぶIFRSに近付くでしょうから、
 大上段に「IFRSプロジェクト」など組織しなくても、
 いつの間にかIFRS化しているのかもしれません。

■きょうの単語
constituent [kənsti'tʃuənt] 【名】 構成物質(要素)、有権者
pursuent to ~に従って
incorporate [inkɔ'ːrpəre] 【他動】~を組み込む

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IASB議長「日本基準、IFRSに接近」 企業会計基準、10以上の項目で共通化

IFRS
6月で退任する国際会計基準審議会(IASB)のデービッド・トゥイーディー議長=写真=は7日、日本経済新聞に対し、IASBと企業会計基準委員会(ASBJ)が6月までに基準の共通化を進めるという内容の覚書である「東京合意」について、今週内にもIASBとASBJが共同で達成具合を示す文書を出す予定だと明らかにした。文書では「共通化できた項目とできなかった項目をリストにする」と述べた。

議長は日本基準と国際会計基準(IFRS)の共通化への取り組みについて、「ほとんどの項目で共通化できた」と語った。具体的には資産除去債務など10以上の項目について共通化した。「ASBJとIASBが日本基準とIFRSを近づける努力をしてきた。今後も作業を続けるが、現時点で2つの基準はとても近くなった」と評価した。

(IASB議長「日本基準、IFRSに接近」 企業会計基準、10以上の項目で共通化
2011/6/8付 情報元 日本経済新聞 朝刊)

   +++

■国際会計基準では

企業会計基準委員会(ASBJ)のプレス・リリース
「企業会計基準委員会と国際会計基準審議会が、
東京合意における達成状況とより緊密な協力のための計画を発表(第13回会合)」

(2011年6月10日)から引用します。

【原文】karaoke
(1) Short-term convergence projects
In July 2005, in connection with the equivalence assessment by the European Commission, the CESR recommended changes to financial statements prepared in accordance with Japanese GAAP. Under the Tokyo Agreement, the goal to eliminate the differences or provide compatible accounting standards for those items identified by the CESR was set to reach a conclusion by 2008.
For this purpose, the ASBJ issued following new or revised accounting standards and completed the target in 2008.

Item
ASBJ’s developments

Construction contracts
Issued new standard in December 2007

Uniformity of accounting policies (associates)
Issued new guidance in March 2008

Financial instruments (disclosure of fair values)
Issued revised standard in March 2008

Asset retirement obligations
Issued new standard in March 2008

Measurement of post-retirement benefits obligation
Issued revised standard in July 2008

Inventory cost
Issued revised standard in September 2008

Fair value disclosure of investment property
Issued new standard in November 2008

Business combinations – STEP 1
Issued revised standard in December 2008

Intangibles (In-process R&D)
Issued revised standard in December 2008

【訳】
(1) 短期コンバージェンス・プロジェクト
欧州委員会(EC) による同等性評価に関連して、2005 年7 月にCESRは、日本基準で作成された財務諸表に対して補正措置を提案していたが、東京合意では、それらの項目について、差異を解消するか又は会計基準が代替可能となるような結論を得ることを、2008年中に達成することが目標とされた。
ASBJでは、これに関連して、次の会計基準の公表又は改正を行い、2008年中に目標が達成された。

項目
ASBJにおける基準開発

工事契約
2007年12月に会計基準を公表

関連会社の会計方針の統一
2008年3月に実務対応報告を公表

金融商品の時価開示
2008年3月に会計基準を改正

資産除去債務
2008年3月に会計基準を公表

退職給付債務の計算
2008年7月に会計基準を改正

棚卸資産の評価
2008年9月に会計基準を改正

賃貸等不動産の時価開示
2008年11月に会計基準を公表

企業結合(ステップ1)
2008年12月に会計基準を改正

企業結合時の仕掛研究開発の資産計上
2008年12月に会計基準を改正

■きょうの単語
in-process 仕掛中の

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(IFRS 視点・論点)企業間で姿勢分かれる 基準の共通化自体は必要 全米財務担当役員協会会長 マリー・ホライン氏

IFRS
国際会計基準(IFRS)を巡り、米国の動向が注目されている。米国は今年、IFRSを2015年をめどに導入するかどうかを判断するためだ。米国での議論の現状や課題などを、米主要企業の財務担当者で構成する全米財務担当役員協会(FEI)のマリー・ホライン会長に聞いた。

――米国企業のIFRSに対する姿勢は。

「早期適用の選択肢が米国にない現状では、グローバル企業の間ではIFRSの全面導入を支持する声が多い。一方、中小企業にとっては影響は極めて大きく、運用面で何らかの措置が必要との声が出ている」

――FEIの立場は。

「FEIには中小企業からゼネラル・エレクトリック(GE)やIBMといったグローバル企業まで全米約9千社が参加しており、米証券取引委員会(SEC)や米財務会計基準審議会(FASB)へのコメントレター送付などを通じ、財務に関するロビイング活動をしている」

「IFRSを全面導入するかどうかについて我々は判断する立場にはなく、SECからの提案を受け、会員企業で議論していく。現時点では、米国会計基準とIFRSとの差を縮める作業を全面的に支援していく立場だ。1つの高品質な会計基準を持つことは企業の透明性を高め、投資家との対話にとって重要だ。特にグローバル展開する企業では、異なる基準を併用するより、基準が1つであることがコストなどの面でも望ましい」

――IFRSの個別の基準案では、見直しを求めるコメントを出した。

「リース会計の公開草案に対しては、急いでやる必要があるのかと再考を求めた。米基準の金融商品会計でも、使い手の立場から負担になりすぎないかという声が協会内であり、FASBなどに働き掛けた。高品質な基準づくりのために、行き過ぎた部分はFEIとしてきちんと発言していく。コメントレターを出す際は4分の3以上の合意を条件とするなど、議論を尽くしている」

――SECが、全面導入に及び腰になっているとの見方も出た。

「そう受け止められかねない発言がSEC内部からあったが、一職員の個人的な見方に過ぎず、公式見解ではないと思う。共通化をやり遂げた上で、国内だけで事業展開するような企業のより多くが適用できるため、柔軟な運用を考えていくというのが真意だろう」

(聞き手は二瓶悟)

<記者の目>米の判断、影響大

米SECは2008年、IFRSを全面導入するかなどを11年に最終決定するよう提案した。これを受け日本の金融庁も09年、日本でのIFRSの導入の是非を12年に判断すると決めた。つまり、日本でのIFRS導入を巡る議論の行方は、米国での判断が大きく影響することになる。

ここにきて、米国のIFRS導入に対する姿勢の変化が話題になっている。IFRSと米国会計基準の共通化作業は進むものの、全面導入を巡っては大企業と中小企業との温度差も浮き彫りになりつつある。米国は世界最大の資本市場を抱え、米国会計基準の存在感はなお大きい。米国がIFRS導入に進むのか、判断を先送りするなど見直しに動くのか、日本の会計関係者はその動向を注視している。

((IFRS 視点・論点)企業間で姿勢分かれる 基準の共通化自体は必要 
全米財務担当役員協会会長 マリー・ホライン氏
2011/2/25付 日本経済新聞 朝刊 )

   +++

■国際会計基準では

米国公認会計士協会(AICPA)の全国大会(ワシントンD.C.)での、
米証券取引委員会(SEC)副主任会計士ポール・ベスウィック氏のスピーチ
(2010年12月6日)から引用します。

【訳】
米国にとってどのようなアプローチが合理的であろうか。
10月のSECのアップデートにおいて、我々は、多くの国は
コンバージェンスもしくはエンドースメント・アプローチのどちらかを
取るであろうと強調した。

個人的な意見としては、もし米国がIFRSに移行するのであれば、
コンバージェンスとエンドースメントの間のようなアプローチが適切であろう。それを「コンドースメント・アプローチ」と呼ぶことにしよう。
もちろん私の造語である。ちなみに、特許は今ちょうど出願中である。 

■きょうの単語
convergence [kənvə'ːrʤəns] 【名】 意見の合致、共通化
endorsement 【名】 裏書き、承認
admit [ədmi't] 【他動詞】 ~を認める
pending [pe'ndiŋ] 【形】 未決の、審理中の
as we speak たった今、今ちょうど

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「コンドースメント・アプローチ」

IFRS
昨日の記事より続く)
金融庁が態度を見極めようとしている米国でも状況は揺れている。

「コンドースメント」12月、米証券取引委員会(SEC)の副主任会計士がスピーチで基準の「共通化」とIFRSの「適用」の折衷案をにおわせる造語を披露。「米国がIFRSをそのまま受け入れる可能性が後退したのではないか」と波紋が広がった。IASBは1週間後、「米国が積極的にIFRSの適用を決めることを望む」とのスピーチをホームページに載せた。

日本企業の競争力を維持しつつ、グローバル市場での存在感を高めるための会計基準の国際化をどう進めるのか。後戻りはできないだけに、深い議論が欠かせない。

((会計基準 揺れる共通化)(下)「動く標的」に目標設定難しく 国際基準導入の企業も
2010/12/25付 日本経済新聞 朝刊)

   +++

■国際会計基準では

米国公認会計士協会(AICPA)の全国大会(ワシントンD.C.)での、
米証券取引委員会(SEC)副主任会計士ポール・ベスウィック氏のスピーチ
(2010年12月6日)から引用します。

【訳】
米国にとってどのようなアプローチが合理的であろうか。
10月のSECのアップデートにおいて、我々は、多くの国は
コンバージェンスもしくはエンドースメント・アプローチのどちらかを
取るであろうと強調した。

個人的な意見としては、もし米国がIFRSに移行するのであれば、
コンバージェンスとエンドースメントの間のようなアプローチが適切であろう。それを「コンドースメント・アプローチ」と呼ぶことにしよう。
もちろん私の造語である。ちなみに、特許は今ちょうど出願中である。 

■きょうの単語
convergence [kənvə'ːrʤəns] 【名】 意見の合致、共通化
endorsement 【名】 裏書き、承認
admit [ədmi't] 【他動詞】 ~を認める
pending [pe'ndiŋ] 【形】 未決の、審理中の
as we speak たった今、今ちょうど

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三井物産、ナスダック上場廃止へ 来年4月申請

IFRS
三井物産は3日、米ナスダックに対し、米国預託証券(ADR)の上場廃止を2011年4月に申請すると発表した。米証券取引委員会(SEC)への登録もやめる。日本市場での情報開示規制が強まったため、高水準の情報開示や内部統制の体制を維持できると判断。ADRの取引もわずかなため上場廃止を決めた。

上場廃止は11年4月下旬、SEC登録の廃止は7月ごろになる見通し。上場廃止後も米店頭市場でADRの取引は継続する。SEC登録の廃止後も、英文による財務報告の開示は継続する。

14年3月期から国際会計基準(IFRS)の導入を目指すが、当面は米国会計基準の利用を続ける。

三井物は1963年に米国で転換社債(CB)と普通株式を発行し、71年にナスダック市場にADRを上場した。情報開示のレベルアップを狙い、米国証券取引法に基づく開示義務への対応や米国会計基準による連結財務諸表の作成を進めてきた。

ADRは米国以外の企業の株式を米国内で取引するため、現物株を裏付けに預託銀行が発行する証券。ソニーやトヨタ自動車など米国上場企業の株取引は、ADRがやり取りされている。

(三井物、ナスダック上場廃止へ 来年4月申請
2010/12/4付 日本経済新聞 朝刊

   +++プリウス iPad iPhone アバター キリン サントリー エンゼルバンク 浅田真央 安藤美姫 バンクーバー 日本ゴールドディスク大賞

■国際会計基準では

米・証券取引委員会 (SEC) が2010年2月24日に公表した、
「コンバージェンスと世界的な会計基準を支持するSEC声明文
(Commission Statement
in Support of Convergence and Global Accounting Standards)」
より、
米国の上場企業によるIFRS適用の時期に関する記載を引用します。

【原文】karaoke
III. Approach Forward for the U.S. Capital Markets

Commenters on the Proposed Roadmap expressed a view that U.S. issuers would need approximately four to five years to successfully implement a change in their financial reporting systems to incorporate IFRS. Therefore, assuming that the Commission determines in 2011 to incorporate IFRS into the U.S. domestic reporting system, we believe that the first time U.S. issuers would report under such a system would be approximately 2015 or 2016. We have asked the staff as part of the Work Plan to further evaluate this timeline.

【訳】
III. 米国資本市場に向けたアプローチ
ロードマップ案に寄せられたコメントは、米国上場企業が、IFRSを組み込んだ財務報告シス
テムの変更を成功裏に実施するのに、およそ4~5年を要するとの見方を提示していた。
したがって、仮にSECが2011年に米国内の報告システムにIFRSを組み込むことを決定した場合、
そのシステムの下で、米国上場企業が最初に報告するのは概ね2015年または2016年頃になるものと考えている。
我々はスタッフに対して、「ワークプラン」の一部として、このスケジュールを
引き続き評価するように委嘱した。

【原文】karaoke
V. Potential Transition Matters

The Proposed Roadmap proposed to allow certain large U.S. issuers the option of preparing their financial statements using IFRS beginning with filings for fiscal years ending on or after December 15, 2009. A significant group of commenters disagreed with an early use option, generally because of the increased complexity, lack of comparability between U.S. issuers under a dual system, and the possibility of companies opportunistically selecting which system of accounting standards to apply. Alternative strategies proposed by this group varied widely, and included the optional use of IFRS during any contemplated transition period to a single set of global accounting standards. Some commenters suggested an open option for all issuers or, at least, a significantly expanded group of issuers.

【訳】
V. 移行問題の見通し
ロードマップ案では、一定の大規模な米国上場企業に対して、2009年12月15日以降に終了する会計年度の報告から、IFRSを使って財務諸表を作成するという選択肢を認めていた。
この点に関し、複雑性の増大、二重システムの下での米国上場企業間の比較可能性の欠如、および、いずれの会計基準を適用するかについての企業による恣意的な選択の可能性を主な理由に、早期の任意適用に対して反対のコメントを寄せた主要団体もあった。この団体による代替的な戦略は多岐にわたり、その中には、唯一の世界的な会計基準に移行するまでの検討期間におけるIFRSの選択適用も含まれていた。すべての上場企業、または少なくとも幅広い上場企業グループに対して、選択の余地を残すことを提案するコメントもあった。

【原文】karaoke
The Commission is not foreclosing the possibility in the future that issuers may be permitted to choose between IFRS and U.S. GAAP, nor is the Commission foreclosing the possibility of some manner of early use or adoption approach. The conditions for early adoption, however, would depend on the overall approach to incorporate IFRS into the U.S. financial reporting system for U.S. issuers. As that overall approach remains under evaluation, we are not actively pursuing rulemaking to provide for an early use option at this time.

【訳】
SECは、将来、上場企業にIFRSと米国会計基準の選択を認める可能性や、何らかの方法による早期の使用または適用の可能性を排除するつもりはない。しかし、早期適用の条件は、米国上場企業のための米国の財務報告システムにIFRSを組み込むまでの全体的なアプローチに依存する。そうした全体的なアプローチはなお評価中であるため、現時点では、早期適用の選択肢を与えるような規則の制定を積極的に進めてはいない。

■きょうの単語
timeline 【名】 時刻表、スケジュール
opportunistically 【副】 日和見的に
contemplate [kɑ'ntəmple`it] 【他動】 ~を熟考する
foreclose 【他動】 ~を排除する
pursue [rsju'ː] 【他動】 ~を追跡する、追求する、続行する

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三井住友FGがNY証取に上場 (SEC規則より)

IFRS
三井住友フィナンシャルグループ(FG)は1日午前(日本時間同日夜)、ニューヨーク証券取引所に株式を上場した。邦銀の米国上場は2006年11月のみずほフィナンシャルグループ以来、4年ぶり。三菱UFJフィナンシャル・グループも含めた日本の3メガバンクがそろってニューヨーク証取に上場を果たした。同証取に上場する日本企業は計18になった。

上場したのは、米市場で現物の外国株式に代わり売買される証券である米預託証券(ADR)。新株発行は予定していないが、今回の米国上場で資金調達の選択肢が広がるほか、M&A(合併・買収)なども実施しやすくなるという。

米国での投資銀行業務の強化や、米銀の買収をにらんで米国での金融持ち株会社の認可も申請する方針だ。

今回の上場審査にあたっては財務資料に国際会計基準を適用決算も日本基準と国際基準の2本立てで発表する。

(三井住友FGがNY証取に上場 2010/11/1 22:41 日本経済新聞 電子版

   +++

■国際会計基準では

米国証券取引委員会 (SEC) の規則
「外国企業が国際会計基準に基づいて作成した財務諸表を、
米国基準への調整表なしに受け入れること
(ACCEPTANCE FROM FOREIGN PRIVATE ISSUERS OF FINANCIAL STATEMENTS PREPARED IN ACCORDANCE WITH INTERNATIONAL FINANCIAL REPORTING STANDARDS WITHOUT RECONCILIATION TO U.S. GAAP)」

(2007年12月21日公表、2008年3月4日適用)の冒頭、要約部分を引用します。

【原文】karaoke
The Commission is adopting rules to accept from foreign private issuers in their filings with the Commission financial statements prepared in accordance with International Financial Reporting Standards (“IFRS”) as issued by the International Accounting Standards Board (“IASB”) without reconciliation to generally accepted accounting principles (“GAAP”) as used in the United States.

To implement this, we are adopting amendments to Form 20-F, conforming changes to Regulation S-X, and conforming amendments to other regulations, forms and rules under the Securities Act and the Securities Exchange Act.

Current requirements regarding the reconciliation to U.S. GAAP do not change for a foreign private issuer that files its financial statements with the Commission using a basis of accounting other than IFRS as issued by the IASB.

【訳】
当委員会は、外国企業が米国会計基準への調整表なしに、
国際財務報告審議会(IASB)が公表する国際会計基準(IFRS)にしたがって作成した財務諸表を当委員会に提出することを認める
ルールを適用する。

このルールを実施するために、我々は、様式20-F(外国企業の年次報告書)の修正を行い、あわせて、Regulation S-X(財務諸表および附属明細表の様式および内容に関する規則)の変更を行うとともに、証券法および証券取引法に基づく、他の規則、様式、およびルールを改正する。

なお、IASBが公表するIFRS以外の会計基準を使って
当委員会に財務諸表を提出する外国企業は、これまで通り、
米国会計基準への調整表が求められる。

■きょうの単語
amendment [əme'ndmənt] 【名】 改正
conform [kənfɔ'ːrm] 【他動詞】 ~を従わせる、一致させる、順応させる

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にぎわうIFRS銘柄

IFRS
にぎわうIFRS銘柄

 〇…ソフトウエア株が国際会計基準(IFRS)関連銘柄として人気を集めている。ITホールディングスは商いを伴って3日続伸し、27日は5%高。オービックも5日続伸した。

 〇…三菱UFJモルガン・スタンレー証券では「IFRS対応に伴うソフトウエア投資の規模は3年で4千億~5千億円」と試算。上場企業が今後、システム対応を急ぐとの思惑が広がっている。ただ、上場企業にIFRSを強制適用するかどうかは2012年に決まる予定で「足元の値上がりは一時的」(中堅証券)との声もある。

(にぎわうIFRS銘柄(まちかど)2010/08/28  日本経済新聞 朝刊)

   +++プリウス iPad iPhone アバター キリン サントリー エンゼルバンク 浅田真央 安藤美姫 バンクーバー 日本ゴールドディスク大賞

■国際会計基準では

米・証券取引委員会 (SEC) が一昨日2010年2月24日に公表した、
「コンバージェンスと世界的な会計基準を支持するSEC声明文
(Commission Statement
in Support of Convergence and Global Accounting Standards)」
より、
米国の上場企業によるIFRS適用の時期に関する記載を引用します。

【原文】karaoke
III. Approach Forward for the U.S. Capital Markets

Commenters on the Proposed Roadmap expressed a view that U.S. issuers would need approximately four to five years to successfully implement a change in their financial reporting systems to incorporate IFRS. Therefore, assuming that the Commission determines in 2011 to incorporate IFRS into the U.S. domestic reporting system, we believe that the first time U.S. issuers would report under such a system would be approximately 2015 or 2016. We have asked the staff as part of the Work Plan to further evaluate this timeline.

【訳】
III. 米国資本市場に向けたアプローチ
ロードマップ案に寄せられたコメントは、米国上場企業が、IFRSを組み込んだ財務報告シス
テムの変更を成功裏に実施するのに、およそ4~5年を要するとの見方を提示していた。
したがって、仮にSECが2011年に米国内の報告システムにIFRSを組み込むことを決定した場合、
そのシステムの下で、米国上場企業が最初に報告するのは概ね2015年または2016年頃になるものと考えている。
我々はスタッフに対して、「ワークプラン」の一部として、このスケジュールを
引き続き評価するように委嘱した。

【原文】karaoke
V. Potential Transition Matters

The Proposed Roadmap proposed to allow certain large U.S. issuers the option of preparing their financial statements using IFRS beginning with filings for fiscal years ending on or after December 15, 2009. A significant group of commenters disagreed with an early use option, generally because of the increased complexity, lack of comparability between U.S. issuers under a dual system, and the possibility of companies opportunistically selecting which system of accounting standards to apply. Alternative strategies proposed by this group varied widely, and included the optional use of IFRS during any contemplated transition period to a single set of global accounting standards. Some commenters suggested an open option for all issuers or, at least, a significantly expanded group of issuers.

【訳】
V. 移行問題の見通し
ロードマップ案では、一定の大規模な米国上場企業に対して、2009年12月15日以降に終了する会計年度の報告から、IFRSを使って財務諸表を作成するという選択肢を認めていた。
この点に関し、複雑性の増大、二重システムの下での米国上場企業間の比較可能性の欠如、および、いずれの会計基準を適用するかについての企業による恣意的な選択の可能性を主な理由に、早期の任意適用に対して反対のコメントを寄せた主要団体もあった。この団体による代替的な戦略は多岐にわたり、その中には、唯一の世界的な会計基準に移行するまでの検討期間におけるIFRSの選択適用も含まれていた。すべての上場企業、または少なくとも幅広い上場企業グループに対して、選択の余地を残すことを提案するコメントもあった。

【原文】karaoke
The Commission is not foreclosing the possibility in the future that issuers may be permitted to choose between IFRS and U.S. GAAP, nor is the Commission foreclosing the possibility of some manner of early use or adoption approach. The conditions for early adoption, however, would depend on the overall approach to incorporate IFRS into the U.S. financial reporting system for U.S. issuers. As that overall approach remains under evaluation, we are not actively pursuing rulemaking to provide for an early use option at this time.

【訳】
SECは、将来、上場企業にIFRSと米国会計基準の選択を認める可能性や、何らかの方法による早期の使用または適用の可能性を排除するつもりはない。しかし、早期適用の条件は、米国上場企業のための米国の財務報告システムにIFRSを組み込むまでの全体的なアプローチに依存する。そうした全体的なアプローチはなお評価中であるため、現時点では、早期適用の選択肢を与えるような規則の制定を積極的に進めてはいない。

■きょうの単語
timeline 【名】 時刻表、スケジュール
opportunistically 【副】 日和見的に
contemplate [kɑ'ntəmple`it] 【他動】 ~を熟考する
foreclose 【他動】 ~を排除する
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IASBとFASB、会計基準共通化を延期。

IFRS
国際会計基準をつくる国際会計基準審議会(IASB、本部ロンドン)と米基準を決める米財務会計基準審議会(FASB)は2日、両者の会計基準の「共通化」の完了時期を2011年後半に延期すると発表した。

(会計基準共通化を延期。2010/06/03  日本経済新聞 夕刊)

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■国際会計基準では

「共通化作業に関する国際会計基準審議会 (IASB) と
米財務会計基準審議会 (FASB) による共同声明文
(Joint statement by the IASB and the FASB on their convergence work)」

(2010年6月2日)より引用します。

【原文】karaoke
As noted in our March 2010 progress report, we recognise the challenges that arise from seeking effective global stakeholder engagement on a large number of projects. Since publishing the March progress report, stakeholders have voiced concerns about their ability to provide high-quality input on the large number of major Exposure Drafts planned for publication in the second quarter of this year.

The IASB and the FASB are in the process of developing a modified strategy to take account of these concerns that would:

- prioritise the major projects in the MoU to permit a sharper focus on issues and projects that we believe will bring about significant improvement and convergence between IFRS and US GAAP.
- stagger the publication of Exposure Drafts and related consultations (such as public round table meetings) to enable the broad-based and effective stakeholder participation in due process that is critically important to the quality of their standards. We are limiting to four the number of significant or complex Exposure Drafts issued in any one quarter.
- issue a separate consultation document seeking stakeholder input about effective dates and transition methods.

The modified strategy retains the target completion date of June 2011 for many of the projects identified by the original MoU, including those projects, as well as other issues not in the MoU, where a converged solution is urgently required. The target completion dates for a few projects have extended into the second half of 2011. The nature of the comments received on the Exposure Drafts will determine the extent of the redeliberations necessary and the timeline required to arrive at high quality, converged standards.

【訳】
2010年3月の進捗報告で述べたように、我々は、多くのプロジェクトに関して、世界の利害関係者から言質を得ることから生じる課題を認識している。
3月の進捗報告を発行して以来、
今年の第2四半期に発行を計画している多くの主要な公開草案に対し、
高品質なインプットを提供する能力について、
利害関係者から懸念が表明されている。

これらの懸念に配慮して、IASBとFASBは、戦略の見直しを行っている。

見直された戦略では:
・重要な改善とIFRSと米国基準の間の共通化をもたらすと我々が信じる
 問題とプロジェクトに、より焦点を絞ることができるように、
 MoUの中の主要なプロジェクトに優先順位をつける。
・幅広くかつ有効な利害関係者が、基準の品質にとって決定的に重要な
 デュー・プロセスに参加することを可能にするため、
 公開草案の発行と関連する諮問(公開のラウンド・テーブル会議など)
 を調整する。
 我々は各四半期に発行する重要または複雑な公開草案の数を
 4つに限定する予定である。
・発効日および移行方法に関して、
 利害関係者からのインプットを求めるため、
 分離された諮問文書を発行する。

見直された戦略において、MoUにない問題と同様に、
早急に共通化が求められるプロジェクトを含め、
当初のMoUによって識別された多くのプロジェクトに関して、
目標完了日を2011年6月のままとしている。

いくつかのプロジェクトの目標完了日は2011年後半に延期された。

公開草案に寄せられたコメントの性質に応じて、
必要な再審議の延長期間と、
高品質で共通化された基準に到達するのに求められるスケジュールは
決まるだろう。

※ 米証券取引委員会 (SEC) はもともと、
 IFRSと米国基準の共通化作業の状況・結果を受けて、
 IFRSを国内で強制適用するか否かを2011年中に判断することとしていましたので
 (共通化の交渉を有利に進めるためとされています)、
 強制適用の判断時期も(2012年に)延期されるかもしれません。

 また、日本の金融庁は(2011年の米国の決定を受ける形で)、
 2012年に、IFRSの強制適用を判断することになっていますので、
 判断の時期が延びる可能性があります。

 さらに、強制適用の決定から実際の導入までは、
 準備期間として3年程度が必要とされていますので、
 2015年または2016年とされる適用時期も延期される
 (あるいは、2015年3月期または2016年3月期ではなく、
 2015年度または2016年度からの適用と解釈することになる)
 かもしれません。

■きょうの単語
challenge [tʃæ'lindʒ] 【名】 課題
voice concerns 懸念を表明する
take accont of ~に注意を払う、考慮する
prioritise [praiɔ'ːrəta`iz] 【他動】 ~に優先順位をつける
stagger [stæ'gər] 【他動】 交互(ジグザク)に配列する
deliberation [dili`bəre'iʃn] 【名】 審議

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国際会計基準、米の導入が足踏み、SEC、行程表公表見送り。─米国SECのIFRSロードマップ案

IFRS
米国の国際会計基準(IFRS)の導入に向けた動きが足踏みしている。米証券取引委員会(SEC)は24日に公表した声明で、2011年に国際基準を強制適用するかの判断を示す方針は変えなかったが、拘束力のある行程表(ロードマップ)の公表を見送った。10年3月期からの早期適用に踏み切った日本との違いが浮き彫りになった格好だ。

メアリー・シャピロ委員長は同日、「(国際基準の導入が)米国の投資家や市場に最適なのか慎重に検討していく」とのコメントを発表した。IFRS導入を判断するための材料が足りないとし、今年10月までに実務者会合を立ち上げ米企業に与える影響などを分析する意向だ。11年を目標に国際基準と米国基準の差異を解消する共通化作業を推進する方針は維持した。

SECは08年11月、国際基準を適用するかを11年に最終判断する行程表の素案を示した。その後に発足したオバマ政権下では明確な姿勢を示しておらず、米当局の対応に注目が集まっていた。

今回の声明では米国の上場企業に早期適用を認める従来の方針も取り下げた。国際基準の導入を決めた場合でも、実際の適用は15~16年と素案に比べ1年程度遅れる見通しだ。

もっとも関係者には米国の姿勢が大きく後退するとの観測もあっただけに、「11年に最終判断する方針を維持したのは評価できる」(野村証券の野村嘉浩・投資調査部次長)との声もある。

(国際会計基準、米の導入が足踏み、SEC、行程表公表見送り。
2010/02/26  日本経済新聞 朝刊)

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■国際会計基準では

米・証券取引委員会 (SEC) が一昨日2010年2月24日に公表した、
「コンバージェンスと世界的な会計基準を支持するSEC声明文
(Commission Statement
in Support of Convergence and Global Accounting Standards)」
より、
米国の上場企業によるIFRS適用の時期に関する記載を引用します。

【原文】karaoke
III. Approach Forward for the U.S. Capital Markets

Commenters on the Proposed Roadmap expressed a view that U.S. issuers would need approximately four to five years to successfully implement a change in their financial reporting systems to incorporate IFRS. Therefore, assuming that the Commission determines in 2011 to incorporate IFRS into the U.S. domestic reporting system, we believe that the first time U.S. issuers would report under such a system would be approximately 2015 or 2016. We have asked the staff as part of the Work Plan to further evaluate this timeline.

【訳】
III. 米国資本市場に向けたアプローチ
ロードマップ案に寄せられたコメントは、米国上場企業が、IFRSを組み込んだ財務報告シス
テムの変更を成功裏に実施するのに、およそ4~5年を要するとの見方を提示していた。
したがって、仮にSECが2011年に米国内の報告システムにIFRSを組み込むことを決定した場合、
そのシステムの下で、米国上場企業が最初に報告するのは概ね2015年または2016年頃になるものと考えている。
我々はスタッフに対して、「ワークプラン」の一部として、このスケジュールを
引き続き評価するように委嘱した。

【原文】karaoke
V. Potential Transition Matters

The Proposed Roadmap proposed to allow certain large U.S. issuers the option of preparing their financial statements using IFRS beginning with filings for fiscal years ending on or after December 15, 2009. A significant group of commenters disagreed with an early use option, generally because of the increased complexity, lack of comparability between U.S. issuers under a dual system, and the possibility of companies opportunistically selecting which system of accounting standards to apply. Alternative strategies proposed by this group varied widely, and included the optional use of IFRS during any contemplated transition period to a single set of global accounting standards. Some commenters suggested an open option for all issuers or, at least, a significantly expanded group of issuers.

【訳】
V. 移行問題の見通し
ロードマップ案では、一定の大規模な米国上場企業に対して、2009年12月15日以降に終了する会計年度の報告から、IFRSを使って財務諸表を作成するという選択肢を認めていた。
この点に関し、複雑性の増大、二重システムの下での米国上場企業間の比較可能性の欠如、および、いずれの会計基準を適用するかについての企業による恣意的な選択の可能性を主な理由に、早期の任意適用に対して反対のコメントを寄せた主要団体もあった。この団体による代替的な戦略は多岐にわたり、その中には、唯一の世界的な会計基準に移行するまでの検討期間におけるIFRSの選択適用も含まれていた。すべての上場企業、または少なくとも幅広い上場企業グループに対して、選択の余地を残すことを提案するコメントもあった。

【原文】karaoke
The Commission is not foreclosing the possibility in the future that issuers may be permitted to choose between IFRS and U.S. GAAP, nor is the Commission foreclosing the possibility of some manner of early use or adoption approach. The conditions for early adoption, however, would depend on the overall approach to incorporate IFRS into the U.S. financial reporting system for U.S. issuers. As that overall approach remains under evaluation, we are not actively pursuing rulemaking to provide for an early use option at this time.

【訳】
SECは、将来、上場企業にIFRSと米国会計基準の選択を認める可能性や、何らかの方法による早期の使用または適用の可能性を排除するつもりはない。しかし、早期適用の条件は、米国上場企業のための米国の財務報告システムにIFRSを組み込むまでの全体的なアプローチに依存する。そうした全体的なアプローチはなお評価中であるため、現時点では、早期適用の選択肢を与えるような規則の制定を積極的に進めてはいない。

■きょうの単語
timeline 【名】 時刻表、スケジュール
opportunistically 【副】 日和見的に
contemplate [kɑ'ntəmple`it] 【他動】 ~を熟考する
foreclose 【他動】 ~を排除する
pursue [rsju'ː] 【他動】 ~を追跡する、追求する、続行する

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企業会計進む共通化、国際基準の採用拡大。─米国のIFRSロードマップ案(その2)

IFRS
(5ヶ月前の記事より)
資本市場のインフラの一つである会計ルールに、国際会計基準(IFRS)を採用する国が広がっている。現在、採用済みもしくは一部導入などを決めた国は欧州など約110カ国に上り、日本や米国も本格導入に向けた準備に着手した。投資家にとって将来、世界の主要企業を「一つの物差し」で簡単に比べられる魅力は大きい。一方、日本企業にとっては新ルール導入に伴うコスト負担が増えるほか、持ち合い株の保有など経営戦略にも大きな影響を与えそうだ。

9月3日、東京・内幸町。「金融資産の含み損処理が変わる影響を調べる作業だけでも膨大。企業の負担軽減に配慮していただきたい」。大手電機メーカー、富士通の担当者はこう訴えた。

相手は国際会計基準づくりを担う国際会計基準審議会(IASB)の幹部。この日開いた「円卓会議」には米財務会計基準審議会(FASB)幹部も参加し、基準の見直しに向けて日本や韓国、シンガポールの企業や市場関係者の意見に耳を傾けた。

民間団体のIASBには日米欧などの専門家15人が参加し、合議制で会計基準を決めている。国際会計基準は、2005年に欧州連合(EU)が域内の上場企業に利用を義務付けたことで普及が加速。11年にはカナダや韓国、インドなどが導入する。新興国にも採用が広がっており、ルールづくりには幅広い意見聴取と透明性の高い手続きが欠かせない。

日本が本格的に国際基準の採用に動き出したのは07年。国内で基準づくりを担う企業会計基準委員会(ASBJ)が、11年6月末までに国際基準との差異を解消すると表明した。米国も08年には採用に傾き、11年には自国企業に義務付けるかどうかを決める 予定だ。

【表】国際会計基準を巡る動き   
2000年   日本、連結重視の決算書に移行
証券監督者国際機構(IOSCO)が国際会計基準を承認   
01年   日本で会計基準づくりを担う企業会計基準委員会(ASBJ)が発足
国際基準の本格整備へ国際会計基準審議会(IASB)が発足   
02年   欧米が会計基準の統一を目指すことで一致(ノーウォーク合意)
05年   欧州連合(EU)、域内上場企業への国際基準の強制適用を開始
07年   会計基準委、11年6月末までに国際基準との差異を解消すると表明

08年   米、国際基準導入に向けた行程表(ロードマップ案)を公表
09年   金融庁の企業会計審議会、15年にも上場企業に国際基準の適用を義務付ける方針を表明
11年   米、自国企業に国際基準を強制適用するかどうかを決定
12年   日本、国際基準を強制適用するかどうかを最終決定

(特集――企業会計進む共通化、国際基準の採用拡大、日本も準備。
2009/09/06  日本経済新聞 朝刊)

   +++

■国際会計基準では

昨日に引き続き、
2008年11月14日に米証券取引委員会 (SEC) が公表した
「ロードマップ案
(Roadmap for the Potential Use of Financial Statements
Prepared in Accordance with
International Financial Reporting Standards by U.S. Issuers)」

より引用します。

【原文】karaoke
III. A PROPOSED ROADMAP TO IFRS REPORTING BY U.S. ISSUERS
A. Milestones to be Achieved Leading to the Use of IFRS by U.S. Issuers
7. Implementation of the Mandatory Use of IFRS
One means of implementing IFRS reporting by U.S. issuers that we are considering is a staged transition, as opposed to all U.S. issuers transitioning at once.
Provisionally, under the transition, IFRS filings would begin for large accelerated filers for fiscal years ending on or after December 15, 2014. Accelerated filers would begin IFRS filings for years ending on or after December 15, 2015. Non-accelerated filers, including smaller reporting companies, would begin IFRS filings for years ending on or after December 15, 2016. In each instance, this would allow the filer to begin its books and records and internal accounting controls with respect to IFRS reporting for all three years of audited financial statements that would be required in its first year of IFRS reporting (e.g., 2012 to 2014 for large accelerated filers, 2013 to 2015 for accelerated filers, and 2014 to 2016 for non-accelerated filers).

【訳】
III 米国企業によるIFRS報告までのロードマップ案
A. 米国企業のIFRS適用までに達成されるべきマイルストーン

7. IFRSの強制適用の実施
我々は、米国企業がIFRSによる報告に段階的に移行する
ことを検討しており、
すべての米国企業がいちどきに移行するわけではない。

①移行期間においては暫定的に、
 まず、2014年12月15日以降に終了する会計年度に、
 大規模先行適用企業がIFRSによる報告を実施する。
②次に、一般の先行適用企業が、
 2015年12月15日以降に終了する年度に
 IFRSによる報告を開始する。
③最後に、小規模報告会社を含む非先行適用企業が
 2016年12月15日以降に終了する年度に
 IFRSによる報告を開始する。

いずれのケースでも、企業は、
IFRS報告の初年度に求められる
3年分の監査済み財務諸表すべてについて、
IFRS報告に基づく帳簿記録や内部統制を開始することが認められる
(例えば、大規模先行適用企業は2012年から2014年まで、
一般の先行適用企業は2013年から2015年まで、
そして非先行適用企業は2014年から2016年まで)。

※ 米国は、
 企業改革法(サーベンス・オクスレー法)404条のときと同様、
 時価総額に基づく会社規模によって
 対象となる上場企業等をグループ分けして、
 IFRSの適用を段階的に進めることを検討しています。

■きょうの単語
provisionally 【副】 一時的(暫定的)に
accelerate [əkse'ləre`it] 【他動】 ~を速める、前倒しする

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