IFRS第10号「連結財務諸表」

JT、12月期決算移行

IFRS
昨日の記事よりつづく)

一方で残った課題が国内と海外の決算期のずれだった。同社は 海外100カ国以上でたばこ事業を展開し、海外での収益が全体の半分を占めるが、海外のグループ会社のほぼすべてが本体と異なる12月期決算 を採用する。このため 3月期の連結財務諸表には、その3カ月前の海外事業の実績が計上 される。JT本体の決算期を海外に合わせることを決めたことで、国内外の最新の財務情報を同時に開示できるようになり、この課題も解消されそうだ。海外企業での導入が多い12月期決算を取り入れれば、フィリップ・モリスやブリティッシュ・アメリカンとも同じ条件で収益比較 ができる。

JTは13年3月期からの3カ年中期経営計画を策定中。ちょうど決算期変更の時期とかぶるが、1年ごとに中計の目標に修正を加える「ローリング方式」 を取る考えなので、問題はなさそう。実際、木村宏社長は次期中計での収益目標について「1年先の係数目標は示すが、その先は方向性のみ を示す」とする。「配当性向についてはコミットし、3年以内に10%以上を目指す」とするが、決算期変更の影響はなさそうだ。

同社の海外たばこ事業の営業利益(日本基準)は05年3月期には444億円にすぎなかったが、12年3月期には1845億円にまで成長し、国内たばこ事業(2220億円)に匹敵する規模になる見通しだ。従業員については、11年3月期末ですでに海外は国内の2倍だ。経営の国際化はすでに日本企業としては進んでおり、会計基準などが変わることで「国際色」は一段と高まる。

JTの株価は2日、前営業日から一時2%上昇し、47万6500円の年初来高値を更新した。ただ、ドルベースの時価総額でみると、JTは時価総額では約560億ドルで、フィリップ・モリス(約1500億ドル)、ブリティッシュ・アメリカン(約1000億ドル)に大きく離されている状況。収益、時価総額で今後、どこまで世界最大手クラスに近づけるかに、市場関係者は注目している。

(JT、12月期決算移行で見えた国際企業への変革
2012/4/3 6:00 日本経済新聞 電子版)

※ 記事中、「係数目標」は「計数目標」の誤りと思われます。

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■国際会計基準では

IAS27号「連結財務諸表 (Consolidated and Separate Financial Statements)」
から、「決算期」に関する規定を引用します。

IFRS10号「連結財務諸表」(2011年5月公表)にも同様の規定があります。

【原文】karaoke
23 When, in accordance with paragraph 22, the financial statements of a subsidiary used in the preparation of consolidated financial statements are prepared as of a date different from that of the parent’s financial statements, adjustments shall be made for the effects of significant transactions or events that occur between that date and the date of the parent’s financial statements. In any case, the difference between the end of the reporting period of the subsidiary and that of the parent shall be no more than three months. The length of the reporting periods and any difference between the ends of the reporting periods shall be the same from period to period.

【訳】
23項 22項に従って、連結財務諸表の作成に使用される子会社の
財務諸表が親会社の財務諸表と異なる日現在で作成される場合、
その日と親会社の財務諸表の日付との間に生じる、
重要な取引その他の事象の影響を調整をしなければならない。
いずれの場合でも、子会社と親会社の報告期間の末日の差異は
3ヶ月を超えてはならない。
報告期間の長さ、および報告期間の末日の間のいずれの差異も、
期間ごとに同じでなければならない。

■きょうの単語
adjustment [əʤʌ'stmənt] 【名】 調整
※「調整仕訳」「整理記入」は、adjustment entry といいます。

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三井化学、グループ決算期を統一(IAS27号、IFRS10号)

IFRS
三井化学は2014年3月期をめどにグループの決算期を親会社と同じ3月期に一本化する。アジアや欧米の子会社は12月期を決算期とするところが多いが、グループ全体の決算期を統一して、業務効率と適時開示のスピードを引き上げる狙い。

決算期の統一は2段階に分けて行う。13年3月期にまずシンガポールなど全体の3分の1の子会社を対象に実施。米国と欧州など3分の2の子会社は14年3月期までにそろえる。

三井化学には12月期決算の海外子会社が多く、親会社が3月期末の連結決算をまとめる際には3カ月(四半期)遅れて子会社の業績が反映される状況にある。今期は期中に東日本大震災やタイでの洪水が起き、世界各地の動向を即座に反映できる態勢へのニーズが高まった。

現在、金融庁の企業会計審議会で審議中の国際会計基準(IFRS)の導入に備える狙いもある。IFRSは親会社と子会社の決算期を統一することを求めているためだ。三井化学はIFRSを適用すると決めていないが、仮に上場企業の連結決算に強制適用される状況になれば対応を迫られる可能性があるとみて準備を進める。

(三井化学、グループ決算期を統一 14年3月期メドに
010/12/21  日本経済新聞 朝刊)

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■国際会計基準では

IAS27号「連結財務諸表 (Consolidated and Separate Financial Statements)」
から、「決算期」に関する規定を引用します。

IFRS10号「連結財務諸表」(2011年5月公表)にも同様の規定があります。

【原文】karaoke
23 When, in accordance with paragraph 22, the financial statements of a subsidiary used in the preparation of consolidated financial statements are prepared as of a date different from that of the parent’s financial statements, adjustments shall be made for the effects of significant transactions or events that occur between that date and the date of the parent’s financial statements. In any case, the difference between the end of the reporting period of the subsidiary and that of the parent shall be no more than three months. The length of the reporting periods and any difference between the ends of the reporting periods shall be the same from period to period.

【訳】
23項 22項に従って、連結財務諸表の作成に使用される子会社の
財務諸表が親会社の財務諸表と異なる日現在で作成される場合、
その日と親会社の財務諸表の日付との間に生じる、
重要な取引その他の事象の影響を調整をしなければならない。
いずれの場合でも、子会社と親会社の報告期間の末日の差異は
3ヶ月を超えてはならない。
報告期間の長さ、および報告期間の末日の間のいずれの差異も、
期間ごとに同じでなければならない。

■きょうの単語
adjustment [əʤʌ'stmənt] 【名】 調整
※「調整仕訳」「整理記入」は、adjustment entry です。

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