IAS第37号「引当金、偶発債務及び偶発資産」

鉄道各社、下振れの公算。JR東の被害額、JR西の「阪神」に匹敵も 大手私鉄は計画停電が重荷(IAS37号)

関東・東北に路線を持つ鉄道各社は東日本大震災で業績が下振れそうだ。東日本旅客鉄道(JR東日本)は東北新幹線など鉄道施設の一部が損壊。大手私鉄などは復旧後も東京電力の計画停電で列車の運転調整を迫られている。外出を控える沿線住民が増えれば、長期の業績圧迫要因となりそうだ。

業績への影響は(1)復旧費用と復旧までの間の収入減(2)沿線住民が外出を控えることによる中長期的な乗客減――の両面から考える必要がある。

JR東日本は被害額の算出に手間取っている。福島第1原子力発電所の事故で「周辺路線の調査ができない」(幹部)ためだ。被害額は新潟中越地震の時の約660億円を上回り、西日本旅客鉄道が阪神大震災で計上した約1640億円に匹敵するとの見方も出ている。

2011年3月期決算では被害額の一部を見積もり、災害損失引当金として損失を前倒しで計上する公算が大きい。連結純利益は前期比17%増の1410億円を見込んでいるが、実際はこの水準を下回る可能性が高い。ただ新潟中越地震後の05年に契約した地震保険で、来期以降、被害状況に応じ最大710億円の保険金が支払われる見込みで、被害額の一部は吸収できそう。

JR東日本は私鉄と違い自社で発電設備を持っており、一部路線は計画停電中でも100%の運行率を維持できる。16日には山手線や京浜東北線など首都圏の主要路線でほぼ100%の運行率を確保した。東北新幹線も4月下旬をメドに全面復旧する予定だ。

ただ復旧後も「旅客需要が震災前にすぐ戻るかは不透明だ」(JPモルガン証券の細谷仁詩氏)。JR東日本の1日当たりの鉄道収入は前期で約45億円。内訳は首都圏の在来線が約31億円、首都圏以外の在来線が約2億円、新幹線が約12億円だ。

首都圏の在来線と新幹線への依存度が大きい分、そこで乗客が減ると影響が大きくなる。東海旅客鉄道は鉄道施設が無傷だったが、震災後7日間で新幹線利用者が27%減っており、需要動向には不透明感が漂う。

一方、首都圏の大手私鉄は計画停電が業績の重荷となりそうだ。各社とも運行率を通常の7~8割にとどめており、鉄道事業の減益要因になる。ある大手私鉄幹部は「計画停電後、鉄道収入は地震前の9割にも届いていない」と話す。

業績悪化の程度を分けそうなのが、鉄道収入のなかで利用に関係なく収入となる定期券比率だ。東京急行電鉄は約44%と首都圏の大手私鉄のなかでも高いが、京成電鉄は約37%と相対的に低い。京成の株価は持ち分法適用会社のオリエンタルランドの業績悪化懸念もあり、震災後17%下落した。

(東日本大震災 収益への影響を探る)鉄道各社、下振れの公算
JR東の被害額、JR西の「阪神」に匹敵も 大手私鉄は計画停電が重荷

2011/3/29付 日本経済新聞 朝刊

   +++

■国際会計基準では

IAS37号「引当金、偶発債務及び偶発資産
(Provisions, Contingent Liabilities and Contingent Assets)」
に、引当金の認識要件が規定されています。

【原文】karaoke
14 A provision shall be recognised when:
(a) an entity has a present obligation (legal or constructive) as a result of a past event;
(b) it is probable that an outflow of resources embodying economic benefits will be required to settle the obligation; and
(c) a reliable estimate can be made of the amount of the obligation.
If these conditions are not met, no provision shall be recognised.

【訳】
14項 引当金は、
以下の要件をすべて満たす場合に
認識しなければならない。

(a) 会社が、過去の事象の結果として、
現在の債務(法的または推定的)を有している。
(b) その債務を決済するために
 経済的便益を有する資源の流出が
 必要となる可能性が高い。
(c) その債務の額に関して信頼性のある見積が可能である。

もしこれらの要件が満たされなければ、
引当金を認識してはならない。

■今日の単語
embody [embɑ'di] 【他動詞】 ~を具象化する

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決算発表の延期、東証が容認発表(IAS37号)

IFRS
東京証券取引所は18日、東日本大震災で被害を受けた上場企業に対し、決算実務の負担を軽減する救済策を正式に発表した。決算の内容が固まるまで発表の時期を延期できることにして、混乱を未然に防ぐ。

地震で工場が被災するなどして影響をすぐに把握し、開示するのが難しくなった上場企業が対象だ。(1)決算期末から45日以内とされている決算発表の時期は、決算内容が確定できた段階で開示すればよい(2)決められた期限までに有価証券報告書などを提出できなくても上場廃止の対象としない(3)決算書の監査で監査法人から「適正意見」が得られなくても上場廃止の対象としない――の3点。

(決算発表の延期、東証が容認発表 2011/3/19付)

   +++

■国際会計基準では

現行IAS第37号「引当金、偶発債務及び偶発資産
(Provisions, Contingent Liabilities and Contingent Assets)」

より、「引当金の測定(最善の見積り)」に関する規定を引用します。

【原文】karaoke
Measurement
Best estimate
36 The amount recognised as a provision shall be the best estimate of the expenditure required to settle the present obligation at the end of the reporting period.

【訳】
測定
最善の見積り

第36項 引当金として認識される金額は、
報告期間の末日における現在の債務を決済するのに必要な支出の
最善の見積りでなければならない。

■きょうの単語
provision [prəvi'ʒən] 【名】引当金、供給 ※ provide(供給する)の名詞形
expenditure [ikspe'nditʃər] 【名】 (現金の)支出
 ⇔ expense [ikspe'ns] 【名】 (会計上の)費用

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企業決算の救済策検討 公認会計士協会、17日緊急会合(IAS37号)

IFRS
日本公認会計士協会は17日、東日本巨大地震の影響で決算を作成できない企業への救済策を金融庁や東京証券取引所などと緊急で協議する。3月決算期末が迫るなか、被害の全容が明らかでなく決算の作成が困難な企業が続出する恐れがあるため。

すでに各監査法人を通じ、3月期決算の作成が困難な企業数の聞き取り調査を始めている。

同協会は今後、損失計上などを巡る実務指針を策定する方向。企業は通常、損失額が確定していなくても「合理的な見積もり」に基づき損失を計上 するが、今回はそれができないケースが多く見込まれ、「現状を注記するしかない」(会計士)という。補償や保険、損害賠償を決算にどう反映させるか など不透明な点も多い。

決算をチェックする会計監査についても監査実務の指針をまとめる。十分な監査ができないと会計監査意見の「不表明」などとなる事態が想定され、上場廃止基準に抵触するが、東証は緊急事態を踏まえ特例措置がとれるか検討する。

(企業決算の救済策検討 公認会計士協会、17日緊急会合
2011/3/16 23:22 日本経済新聞 電子版

   +++

■国際会計基準では

現行IAS第37号「引当金、偶発債務及び偶発資産
(Provisions, Contingent Liabilities and Contingent Assets)」

より、「引当金の測定(最善の見積り)」に関する規定を引用します。

【原文】karaoke
Measurement
Best estimate
36 The amount recognised as a provision shall be the best estimate of the expenditure required to settle the present obligation at the end of the reporting period.

【訳】
測定
最善の見積り

第36項 引当金として認識される金額は、
報告期間の末日における現在の債務を決済するのに必要な支出の
最善の見積りでなければならない。

■きょうの単語
provision [prəvi'ʒən] 【名】引当金、供給 ※ provide(供給する)の名詞形
expenditure [ikspe'nditʃər] 【名】 (現金の)支出
 ⇔ expense [ikspe'ns] 【名】 (会計上の)費用

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土壌汚染対策費、低価格で試算――「環境債務」計上、企業に義務化へ。

算定業務に異業種続々

 2010年度決算から適用される新会計基準では企業が保有する土地について、将来必要となる汚染対策費用や調査費用を環境債務として前倒しで計上することが求められる。これらの費用を算定するノウハウが乏しい企業は多く、算定支援サービスなどの商機が広がっている。

 従来、土地の環境リスク評価は地質調査会社などが手掛けてきたが、関連ビジネスの需要拡大を見越し、監査法人のグループ会社や不動産コンサル会社などの異業種が続々参入。競争は激化している。

 新規参入企業は、調査対象を絞るなどして料金を下げたり、会計処理など本業との組み合わせを進めたりして、独自性を打ち出そうとしている。

 今春には改正土壌汚染対策法も施行された。浄化後の土壌の処理で指定を受けた最終処理業者への委託が必要になり、自主的調査で汚染リスクが判明した場合にも報告が義務付けられた。企業は様々な不動産の環境リスクに対応を迫られている。これらのニーズに効率的かつ正確に応えられれば、商機をつかむ可能性は高まる。

(土壌汚染対策費、低価格で試算――「環境債務」計上、企業に義務化へ。
2010/08/23  日経産業新聞)

   +++

■国際会計基準では

IAS第37号「引当金、偶発債務及び偶発資産
(Provisions, Contingent Liabilities and Contingent Assets)」の
「付録C 例示: 認識 (C Examples: recognition)」に、
「海底油田」に関して引当金を認識するケースが示されています。

【原文】karaoke
Example 3: Offshore Oilfield

An enterprise operates an offshore oilfield where its licensing agreement requires it to remove the oil rig at the end of production and restore the seabed. Ninety per cent of the eventual costs relate to the removal of the oil rig and restoration of damage caused by building it, and ten per cent arise through the extraction of oil. At the balance sheet date, the rig has been constructed but no oil has been extracted.

Present obligation as a result of a past obligating event - The construction of the oil rig creates an obligation under the terms of the licence to remove the rig and restore the seabed and is thus an obligating event. At the balance sheet date, however, there is no obligation to rectify the damage that will be caused by extraction of the oil.

An outflow of resources embodying economic benefits in settlement – Probable.

Conclusion - A provision is recognised for the best estimate of ninety per cent of the eventual costs that relate to the removal of the oil rig and restoration of damage caused by building it (see paragraph 14). These costs are included as part of the cost of the oil rig. The ten per cent of costs that arise through the extraction of oil are recognised as a liability when the oil is extracted.

【訳】
例3: 海底油田

ある企業が海底油田を操業しているが、ライセンス契約で、石油掘削装置を撤去し海底を元に戻すことが求められている。結果として生じる費用の90パーセントは、石油掘削装置の除去とその建設によって引き起こされる損害の回復に関連し、残り10パーセントは石油採取によって発生する。貸借対照表日時点で、掘削機は建設されているが石油は採取されていない。

過去の債務発生事象の結果としての現在の債務
─石油掘削機の建設は、掘削機を除去し海底を元に戻すというライセンス条項の下で債務を生じさせているため、債務発生事象にあたる。しかしながら、貸借対照表日時点で、石油の採取によって引き起こされる損害を補償する義務はない。

決済による経済的便益を有する資源の流出
─ありうる。

結論
─石油掘削機の除去とその建設によって引き起こされた損害の回復に関連して生じる、費用の90パーセントについては、最善の見積金額で引当金が認識される。これらの費用は石油掘削機の原価の一部に含まれる。石油の採取によって生じる、費用の10パーセント部分は石油が採取されたときに負債として認識される。


1. 過去の事象から発生した現在の債務であること
2. 決済により経済的便益を有する資源が
 企業から流出する結果となることが予想されること
の2つが引当金を含む「負債」の要件です。

■きょうの単語
eventual [ive'ntʃuəl] 【形】 結果として生じる

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電力・小売りなど19社、環境対策、損失3000億円、新会計基準で推計 ─「資産除去債務」、IFRSでは。(IAS第37号)

IFRS
工場や店舗の撤去時に発生する環境対策費に関連した新しい会計基準の導入により、電力、小売りなどでは大手19社で計3000億円近い特別損失の計上
を迫られる見通しだ。米欧では企業が将来にわたって負う環境保全コストを決算書に反映し透明化することが主流で、日本も国際基準に合わせる。企業や投資家の投資判断に影響しそうだ。

新基準は2011年3月期から導入される。業績への影響が大きいとみられる電力、小売りなど19社を対象に日本経済新聞社が聞き取り調査し、推計した。新ルールは原子力発電所の解体やアスベストなどの除去が法律で義務付けられている施設を持つ企業に適用される。賃借している建物を元通りにして戻すよう契約で決めた案件も含む。

電力9社が11年3月期に計上する特別損失は合計で1500億円程度となりそう。最大手の東京電力は約500億円と、前期の推定純利益の4割にも相当する。

土地の大半を借りている小売り大手は10年度以降に計1200億円程度の特損が発生しそうだ。店舗の撤去・解体費に関連した損失の計上が必要となるため。セブン&アイ・ホールディングス、イオンでは100億~500億円程度に膨らむ可能性がある。ファミリーマートが約60億円を計上する見込み。石油元売りではガソリンスタンドの退店費用が発生し、JXホールディングスは11年3月期に50億円程度を計上しそうだ。

(電力・小売りなど19社、環境対策、損失3000億円、新会計基準で推計。
2010/04/04  日本経済新聞 朝刊)

   +++

■国際会計基準では

日本の会計基準では、資産除去債務に関して、
独立の基準(企業会計基準第18号)が設けられ、
IFRSとの差異やコンバージェンスを語る際のトピックの一つになっていますが、
IFRSでは意外にあっさりと、
IAS第16号「有形固定資産 (Property, Plant and Equipment)」
IAS第37号「引当金、偶発債務及び偶発資産
(Provisions, Contingent Liabilities and Contingent Assets)」

の中に、関連する規定が数項目あるだけです。

これも「原則主義」の一つの表れでしょうか。

今日は、IAS第37号の「付録C 例示: 認識 (C Examples: recognition)」より、
「海底油田」に関して引当金を認識する事例を引用します。

【原文】karaoke
Example 3: Offshore Oilfield

An enterprise operates an offshore oilfield where its licensing agreement requires it to remove the oil rig at the end of production and restore the seabed. Ninety per cent of the eventual costs relate to the removal of the oil rig and restoration of damage caused by building it, and ten per cent arise through the extraction of oil. At the balance sheet date, the rig has been constructed but no oil has been extracted.

Present obligation as a result of a past obligating event - The construction of the oil rig creates an obligation under the terms of the licence to remove the rig and restore the seabed and is thus an obligating event. At the balance sheet date, however, there is no obligation to rectify the damage that will be caused by extraction of the oil.

An outflow of resources embodying economic benefits in settlement – Probable.

Conclusion - A provision is recognised for the best estimate of ninety per cent of the eventual costs that relate to the removal of the oil rig and restoration of damage caused by building it (see paragraph 14). These costs are included as part of the cost of the oil rig. The ten per cent of costs that arise through the extraction of oil are recognised as a liability when the oil is extracted.

【訳】
例3: 海底油田

ある企業が海底油田を操業しているが、ライセンス契約で、石油掘削装置を撤去し海底を元に戻すことが求められている。結果として生じる費用の90パーセントは、石油掘削装置の除去とその建設によって引き起こされる損害の回復に関連し、残り10パーセントは石油採取によって発生する。貸借対照表日時点で、掘削機は建設されているが石油は採取されていない。

過去の債務発生事象の結果としての現在の債務
─石油掘削機の建設は、掘削機を除去し海底を元に戻すというライセンス条項の下で債務を生じさせているため、債務発生事象にあたる。しかしながら、貸借対照表日時点で、石油の採取によって引き起こされる損害を補償する義務はない。

決済による経済的便益を有する資源の流出
─ありうる。

結論
─石油掘削機の除去とその建設によって引き起こされた損害の回復に関連して生じる、費用の90パーセントについては、最善の見積金額で引当金が認識される。これらの費用は石油掘削機の原価の一部に含まれる。石油の採取によって生じる、費用の10パーセント部分は石油が採取されたときに負債として認識される。

※ 仮に資産除去債務に関する具体的な規定や例示がなかったとしても、
自ら上のような手順に則って考えて、その結果、
1. 過去の事象から発生した現在の債務であること
2. 決済により経済的便益を有する資源が
 企業から流出する結果となることが予想されること
の2つの「負債」の認識要件を満たすのであれば、
引当金を計上しなさい、と言わんばかりです。

■きょうの単語
restore [ristɔ'ːr] 【他動】 ~を元の状態に戻す
eventual [ive'ntʃuəl] 【形】 結果として生じる

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みずほ情報総研・SSJ、環境債務対応コンサルで提携 ─「引当金の相手勘定が資産となるケース」(IAS37号)

IFRS
システム開発のみずほ情報総研(東京・千代田)とキヤノンマーケティングジャパングループのソフト開発・販売会社エス・エス・ジェイ(SSJ、東京・中央)は9日、資産除去債務対応サービスで業務提携すると発表した。環境債務や資産除去債務の前倒し計上を求める新会計基準への対応 を急ぐ企業に対し、提案力を高める。

みずほ情報総研が手掛ける資産除去債務コンサルサービスに、SSJの資産管理ソフトを活用する。SSJのソフトはみずほ情報総研のサービスと連携しやすいように一部仕様を変更、資産除去債務資産抽出などの機能も標準搭載する。顧客は環境債務対応の事務作業の負担を軽減できる。

(みずほ情報総研・SSJ、環境債務対応コンサルで提携。
2010/03/10  日経産業新聞  2ページ)

   +++

■国際会計基準では

環境債務を計上する際の仕訳は、
 (借)有形固定資産 (貸)環境対策引当金
などで、借方には、引当金繰入額(費用)ではなく、資産が計上されます。

いったん資産化した金額をその後、減価償却を通じて、
耐用年数にわたって費用として配分するわけです。

環境「債務」や資産除去「債務」の記事に、
「資産」管理ソフトが登場するのはそのためです。

今日は、IAS第37号「引当金、偶発債務及び偶発資産
(Provisions, Contingent Liabilities and Contingent Assets)」

より、「引当金の認識に伴う資産の認識」に関する規定を引用します。

【原文】karaoke
8 Other Standards specify whether expenditures are treated as assets or as expenses. These issues are not addressed in this Standard. Accordingly, this Standard neither prohibits nor requires capitalisation of the costs recognised when a provision is made.

【訳】
第8項 支出が資産として扱われるか、あるいは費用として扱われるかは、
他の基準が規定している。
これらの論点は、この基準では扱われない。
したがって、この基準は、
引当金が設定される際に認識された費用を資産化することについて、
禁止も要求もしていない。

IAS第37号は、引当金の相手勘定について、我関せず、といった風情ですが、
複式簿記の実務上は、貸借で処理するわけですから、いかにも不親切です。

上記規定中の「他の基準」については、
ぜひ以前の記事を参照してください(参照記事1)(参照記事2)。
── なんて親切な。

■きょうの単語
neither A nor B AもBもない

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上場企業、通期は2期ぶり最終黒字、コスト削減が寄与 ─「リストラ引当金」、IFRSでは。(IAS第37号)

IFRS
日本経済新聞社が15日に集計した上場企業の2009年4~12月期決算は、金融と新興市場を除く全産業の連結経常利益が前年同期比28%減となった。円高や国内の消費不振が響いた。ただ、10年1~3月期は企業業績の底だった前年同期から大幅に回復する見通しで、10年3月期通期では12%の経常増益を見込む。リストラ費用などが軽減 されるため通期の最終損益は2期ぶりの黒字に転換する見通しだ。

3月期決算企業(金融、新興市場を除く)のうち、09年4~12月期決算発表を15日までに終えた1568社を集計した。

全産業の10年3月期最終損益は6兆459億円の黒字(前期は309億円の赤字)を見込む。売上高は425兆5514億円と12%減るが人件費や広告宣伝費などのコスト削減が寄与。リストラ費用や株式評価損など特別損失の減少 もあり、最終黒字に転換する。

通期の最終黒字転換は1~3月期の大幅改善による効果が大きい。前年の1~3月期は世界的な景気後退で本業が大幅に落ち込んだほかリストラ関連費用、株式評価損などの特別損失を計上 する企業が相次いだ。今期はリストラ費用などの負担が軽減 される。

(上場企業の4~12月決算集計、通期は2期ぶり最終黒字、コスト削減が寄与。2010/02/16  日本経済新聞 朝刊)

   +++朝青龍 プリウス iPad iPhone アバター キリン サントリー エンゼルバンク 上村愛子 皆川賢太郎 バンクーバー

■国際会計基準では

先日に引き続き、
IAS第37号「引当金、偶発債務及び偶発資産
(Provisions, Contingent Liabilities and Contingent Assets)」
より、
「リストラクチャリング引当金」の計上要件に関する規定を引用します。

【原文】karaoke
72 A constructive obligation to restructure arises only when an entity:
(a) has a detailed formal plan for the restructuring identifying at least:
(i) the business or part of a business concerned;
(ii) the principal locations affected;
(iii) the location, function, and approximate number of employees who
will be compensated for terminating their services;
(iv) the expenditures that will be undertaken; and
(v) when the plan will be implemented; and
(b) has raised a valid expectation in those affected that it will carry out the restructuring by starting to implement that plan or announcing its main features to those affected by it.

75 A management or board decision to restructure taken before the end of the reporting period does not give rise to a constructive obligation at the end of the reporting period unless the entity has, before the end of the reporting period:
(a) started to implement the restructuring plan; or
(b) announced the main features of the restructuring plan to those affected by it in a sufficiently specific manner to raise a valid expectation in them that the entity will carry out the restructuring.
If an entity starts to implement a restructuring plan, or announces its main features to those affected, only after the reporting period, disclosure is required under IAS 10 Events after the Reporting Period, if the restructuring is material and non-disclosure could influence the economic decisions that users make on the basis of the financial statements.

【訳】
第72項 リストラクチャリングに関する推定的債務は、
企業が以下の状態にあるときにのみ生じる。
(a) 少なくとも以下の項目を特定した、
 リストラクチャリングの詳細で正式な計画がある。
 (i) 関連する事業または事業の一部
 (ii) 影響を受ける主な場所
 (iii) 退職給付を受ける従業員の勤務地、機能、および概数
 (iv) 見込まれる支出
(b) その計画を実行に移す、またはリストラの影響を受けるものに対して
 その計画の主な特徴を告知することによって、
 企業がリストラクチャリングを実行するであろうという根拠のある期待を、
 リストラの影響を受ける者に抱かせている。

第75項 報告期間の末日以前になされる、
経営者または取締役会によるリストラクチャリング実施の決定は、
報告期間の末日において推定的債務を構成しない。
ただし、報告期間の末日以前に企業が以下の条件を満たした場合を除く。
(a) リストラ計画を実行に移した。
(b) リストラの影響を受ける者に対して、
 十分に特定的な方法で、リストラ計画の主な特徴を告知し、
 企業がリストラを実行するであろうという根拠のある期待を
 彼らに抱かせている。

企業が報告期間の後にはじめて、リストラ計画を実行に移し、
あるいはその影響を受ける者に告知した場合、
リストラクチャリングが重要であり、かつ、
開示しないことが財務諸表に基づく利用者の経済的意思決定に
影響を与える可能性があるときは、
IAS第10号「後発事象」にしたがった開示が求められる。

※ リストラの実施を単に決定するだけでなく、
 詳細な計画を策定した上で、
 実行に移すか、あるいは当事者に告知したときにはじめて、
 「推定的債務」が生じ、
 支出が生じる前に「リストラクチャリング引当金」を計上することができます。

■きょうの単語
constructive obligation 推定的債務 ⇔ legal obligation 法的債務

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ヤマハ発動機、2162億円赤字、前期最終、希望退職800人募集。─「リストラクチャリング」、IFRSでは。(IAS第37号)

IFRS
ヤマハ発動機は5日、2009年12月期の連結最終損益が2162億円の赤字(前の期は18億円の黒字)になったと発表した。従来予想より赤字幅が342億円拡大する。国内従業員の削減 や工場の減損処理などで、計544億円の損失が追加で発生した。主力の二輪車販売は計画を上回ったが補いきれなかった。

同日、同社単体の正社員を対象に800人の希望退職者の募集を実施 すると発表した。全体の7%弱に当たる。8月に募集し、退職日は10月となる見通し。11年12月期以降、年間58億円のコスト削減を見込む。

09年12月期には今回の人員削減で発生する費用を特別損失 として追加計上。このほか、工場などの減損処理で417億円も追加で計上した。

(ヤマハ発、2162億円赤字、前期最終、希望退職800人募集。
2010/02/06  日本経済新聞 朝刊)

   +++朝青龍 プリウス iPad iPhone アバター キリン サントリー エンゼルバンク 上村愛子 皆川賢太郎 バンクーバー

■国際会計基準では

IAS第37号「引当金、偶発債務及び偶発資産
(Provisions, Contingent Liabilities and Contingent Assets)」
より、
「リストラクチャリング」の定義を引用します。

【原文】karaoke
Definitions
10 The following terms are used in this Standard with the meanings specified:
A restructuring is a programme that is planned and controlled by management, and materially changes either:
(a) the scope of a business undertaken by an entity; or
(b) the manner in which that business is conducted.

70 The following are examples of events that may fall under the definition of restructuring:
(a) sale or termination of a line of business;
(b) the closure of business locations in a country or region or the relocation of business activities from one country or region to another;
(c) changes in management structure, for example, eliminating a layer of management; and
(d) fundamental reorganisations that have a material effect on the nature and focus of the entity’s operations.

【訳】
定義
第10項 次の用語はこの基準では以下に特定する意味で用いられる。
「リストラクチャリング」とは、
経営者によって計画・管理されるプログラムであって、
以下のいずれかに著しい変化を加えるものをいう。
(a) 企業が営む事業の範囲
(b) 事業を実施する方法

第70項 リストラクチャリングの定義に合致する可能性のある
事象の例を以下に挙げる。
(a) 事業部門の売却または廃止
(b) ある国・地域の事業拠点の閉鎖、または、
 国・地域をまたぐ事業活動の再配置
(c) 経営構造の変更、たとえば管理者層の廃止
(d) 企業の事業活動の性質や中心に重大な影響を与える根本的な組織改革

■きょうの単語
undertake [ʌ`ndərte'ik] 【他動】 ~を引き受ける、請け負う
conduct [kəndʌ'kt] 【他動】 (事業を)行う、実施する 
 ※動詞はアクセントを後ろ(第2音節)に置きます。
fundamental [fʌ`ndəme'ntl] 【形】 基本の、根本的な

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