IAS第17号「リース」

リース会計のIFRS基準案、産業界で警戒感広がる 見かけの資産効率悪化も(IAS17号)

IFRS
リースや賃貸借取引に絡む国際的な企業会計の基準案を巡り、産業界で警戒感が広がっている。案では原則ほぼ全てのリース取引などを貸借対照表に計上するよう求めており、運輸や不動産など幅広い業種への影響が見込まれるためだ。総資産が急膨張して、見かけ上の資産効率の悪化につながりかねないとの警戒が出ている。

基準案は国際会計基準審議会(IASB)と米財務会計基準審議会(FASB)が昨年公表した。日本の会計基準は国際会計基準(IFRS)との共通化を進めており、大きな影響を受ける。

海運業が多く使う「定期用船(チャーター)契約」と呼ばれる船員付きリース取引は、現行基準では計上対象外だが基準案では計上対象になる。用船契約などを全て負債計上すれば海運各社の負債資本倍率は今の1倍台から4倍前後に高まるとの試算もあり、日本郵船の工藤泰三社長は「定期用船は(船舶の賃貸借契約ではなく)役務提供にすぎない」と反発する。

不動産業では、アパートの所有者に家賃保証をしている場合、将来払う家賃などが負債になる。大東建託では大家から借り上げている賃料の支払予定額が2010年3月末で1兆3千億円弱。これがそのままオンバランス化されるわけではないが、総負債が大幅に膨らみそう。小売業などでも長期賃貸契約が主流で、リース取引の圧縮や賃貸物件の自社物件化などが進む可能性がある。

また鉄道会社でも、駅舎や線路を保有する独立行政法人などに使用料を払って運行する「上下分離方式」を採用する場合、そうした利用に絡む資産・負債も貸借対照表に計上することになりそう。野村証券の試算では、10年3月期時点のベースで、上場JR3社の負債は最大約3兆5千億円膨らむ可能性があるという。

貸し手のリース業界は取引減少につながると警戒する。08年には、実質的な売買とみなされるリース取引を貸借対照表に計上する基準改正があったばかり。金融危機も打撃となり、業界全体のリース残高は2年で約3兆円減った。実務コストも増えそうで、リース事業会社の業界団体、リース事業協会の小幡尚孝会長は「短期間の再改定は負担が大きい」と渋い表情だ。

大和住銀投信投資顧問の窪田真之シニア・ファンド・マネージャーは「リース取引を幅広くオンバランス化することは評価できる」とする一方、予測見積もりの要素が大きい現行案では「リース負債が過大計上される可能性もある」と指摘する。

IASBなどの公開草案には世界から770件の意見が寄せられ、IASBも年明けから基準案の一部手直しに着手。草案より、企業が予測を見積もりやすくする方向だ。ただ借り手の貸借対照表計上は貫く見通し。

基準案は、投資家にとっては入手できる企業情報が増える利点がある。企業側にとっても、他社との比較可能性が向上する可能性もある。ただ資産効率の改善を急ぎたい企業が多いだけに、最終基準化までには曲折もありそうだ。

(リース会計のIFRS基準案、産業界で警戒感広がる 見かけの資産効率悪化も
2011/3/12付 日本経済新聞 朝刊)

   +++

■国際会計基準では

国際会計基準審議会 (IASB) と米財務会計基準審議会 (FASB) が公表した、
公開草案(Exposure Draft ED/2010/9)「リース (Leases)」(2010年8月)(日本語訳
へのコメントは、昨日12月15日が期限となっていました。

【原文】karaoke
Changes to lessee accounting
IFRSs and US GAAP classify leases into two categories: finance leases and
operating leases. Lessees would be most affected if they have a significant
portfolio of assets held under operating leases, especially those with leases of property. At present, IFRSs and US GAAP account for the lease payments arising from operating leases by recognising them in the period in which they occur. The proposals would require lessees to recognise the assets and liabilities arising from those leases.

【訳】
借手の会計処理の変更
IFRS とUS GAAP はリースを2 つの区分に分類している。ファイナンス・リースとオペレーティング・リースである。借手が最も影響を受けるのは、オペレーティング・リース(特に不動産に関するもの)で保有している資産のポートフォリオが重要な場合である。現在、IFRS とUS GAAP は、オペレーティング・リースから生じるリース料を、発生した期間に認識している。この提案は、オペレーティング・リースに係るリース資産及びリース負債の認識を借手に求めることとなる。

■きょうの単語
classify [klæ'səfa`i] 【他動】 ~を分類する

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新会計基準草案、「なじまない」7割 リース事業協会が調査

リース事業協会は7日、国際会計基準審議会(IASB)がまとめた新たなリース会計基準の草案について、リース利用企業を対象に実施した調査(171社が対象)を公表した。草案がすべてのリース契約を貸借対照表に反映させる方向を示したのに対し、調査企業の約7割が「オペレーティングリース」と呼ばれる一部の取引のオンバランス処理を「なじまない」と回答した。

都内で会見したリース事業協会の小幡尚孝会長(三菱UFJリース会長)は「大多数の企業が新リース会計基準について強い懸念を持っている」と述べた。

調査を踏まえてリース事業協会は国内のリース会計基準の維持などを盛り込んだ意見書を作成。同日、国内の会計基準づくりを担う企業会計基準委員会(ASBJ)に提出した。

(新会計基準草案、「なじまない」7割 リース事業協会が調査 
2011/03/08  日本経済新聞 朝刊)

   +++

■国際会計基準では

国際会計基準審議会 (IASB) と米財務会計基準審議会 (FASB) が公表した、
公開草案(Exposure Draft ED/2010/9)「リース (Leases)」(2010年8月)(日本語訳
へのコメントは、昨年12月15日が期限となっていました。

【原文】karaoke
Changes to lessee accounting
IFRSs and US GAAP classify leases into two categories: finance leases and
operating leases. Lessees would be most affected if they have a significant
portfolio of assets held under operating leases, especially those with leases of property. At present, IFRSs and US GAAP account for the lease payments arising from operating leases by recognising them in the period in which they occur. The proposals would require lessees to recognise the assets and liabilities arising from those leases.

【訳】
借手の会計処理の変更
IFRS とUS GAAP はリースを2 つの区分に分類している。ファイナンス・リースとオペレーティング・リースである。借手が最も影響を受けるのは、オペレーティング・リース(特に不動産に関するもの)で保有している資産のポートフォリオが重要な場合である。現在、IFRS とUS GAAP は、オペレーティング・リースから生じるリース料を、発生した期間に認識している。この提案は、オペレーティング・リースに係るリース資産及びリース負債の認識を借手に求めることとなる。

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「動く標的」に目標設定難しく 国際基準導入の企業も(IAS17号)

「今までにない発想の基準だ。正直なところ対応できていない」

日本百貨店協会の幹部は困惑の色を隠せない。

国際会計基準審議会(IASB)が打ち出したリースに関する新たな会計基準案では、ほぼすべての賃貸借契約を貸借対照表の資産・負債に計上する。その際、「賃貸借契約が継続する可能性が、継続しない可能性を上回る最長期間」を企業が推定することが必要だ。これに対し小売業界団体の日本チェーンストア協会は12月3日、来日したIASB関係者に「期間の見積もりは難しく、財務諸表の信頼性が下がりかねない」と訴えた。

企業会計基準委員会(ASBJ)が国際会計基準(IFRS)との共通化を予定通り2011年6月に達成できたとしても、それで終わりではない。同様に共通化を進めているIASBと米財務会計基準審議会(FASB)は今年、売上高(収益認識)やリースなどの新たな基準案を共同で公表した。

ASBJはこれらの項目でも共通化を視野に入れる。しかし金融危機の影響で欧米間でも作業は遅れがち。共通化の相手であるIFRS自体が動くなか、日本基準の共通化作業も目標設定が難しくなっている。

一方、一部企業の間ではIFRSそのものを導入する動きもある。11年3月期には住友商事がIFRSを導入するのに続き、別の有力企業も同期からの導入に向けて準備中だ。将来の導入をにらみ、親会社と子会社で決算期を合わせる動きなども出ている。

企業がIFRSをそのまま使うようになれば、日本基準の利用の場は、非上場企業や、上場企業が税制に対応するための単体決算などに限られる。その場合、日本基準をどこまで国際基準に合わせるかも問われそうだ。「国際基準の代替可能性を担保できる高品質の基準を独自に開発していけばよい」(早稲田大学大学院会計研究科の秋葉賢一教授)との指摘もある。

15~16年からIFRSを強制適用とするかどうかを金融庁が判断するのは12年。可能性は低そうだが仮に全上場企業に強制適用となれば、本格的に準備中とされる約100社以外は時間が限られる。「欧州でもIFRSの導入に3~4年の準備期間は必要だった」(KPMGベルリンのマンフレッド・ハンニッヒ氏)

((会計基準 揺れる共通化)(下)「動く標的」に目標設定難しく 国際基準導入の企業も
2010/12/25付 日本経済新聞 朝刊)

   +++

■国際会計基準では

国際会計基準審議会 (IASB) と米財務会計基準審議会 (FASB) が公表した、
公開草案(Exposure Draft ED/2010/9)「リース (Leases)」
(2010年8月)(日本語訳)へのコメントは、12月15日が期限となっていました。

「付録B 適用指針」より引用します。

【原文】karaoke
Present value of the lease payments
Determining the lease term (paragraphs 13, 34 and 51)

B16 The lease term is defined as the longest possible term that is more likely than not to occur. An entity determines the lease term considering all explicit and implicit options included in the contract and given effect by the operation of statutory law.

【訳】
リース料の現在価値
リース期間の決定(第13項、第34項及び第51項)

B16 リース期間は、発生しない可能性よりも発生する可能性の方が高くなる最長の起こり得る期間として定義されている。企業は、契約に含まれるすべての明示的及び黙示的なオプションと、法令の運用による影響とを考慮して、リース期間を決定する。

■きょうの単語
more likely than not どちらかといえば

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リース業界、新会計基準案に反対表明 取引すべて債務に計上 海運なども意見書(IAS17号)

国際会計基準審議会(IASB)が公表した新たなリース会計基準の草案に対し、リース業など影響の大きい業界団体が15日、相次ぎ反対の意見書を提出した。草案はリース契約などの資産や負債をすべて貸借対照表に反映させる方向を示したのに対し、いつでも解約できる不動産取引やレンタル取引などを対象から外すよう求めた。

国際会計基準を作るIASBは2011年中にも新基準をまとめる見通し。草案は、「オペレーティングリース」と呼ばれる取引を新たに貸借対照表に計上する方向を示した。リース取引の延長や解約の可能性を見積もった債務の計上も求めている。

草案通り適用するとリースを多く利用する企業は総資産が膨らみ自己資本比率が低下する恐れがある。

リース事業協会の小幡尚孝会長は「企業がリース取引を使いづらくなる」と強調。同協会は「確定していない債務を財務諸表で将来の支払い予定額としてすべて計上する必要はない」と主張している。

リース取引の多い海運や不動産業界も同日、草案に反対する意見書を提出した。不動産大手などが加盟する不動産協会は投資不動産を対象から外すよう要請。日本郵船、商船三井、川崎汽船の海運大手3社などは日本船主協会を通じて、一部のチャーター船を貸借対照表に計上しないよう求めた。

日本国内のリース需要は会計基準の厳格化や景気低迷に伴う設備投資の停滞で、減少している。09年度のリース取扱高は4兆9219億円で、3年間で4割弱も減少。民間設備投資に占めるリースの比率は2%減り、7%に下がった。日本はすでに08年に欧米の国内基準より厳格なリースの会計基準を導入し、「ファイナンスリース」取引は貸借対照表に反映している。

(リース業界、新会計基準案に反対表明 取引すべて債務に計上 海運なども意見書
2010/12/16  日本経済新聞 朝刊)

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■国際会計基準では

国際会計基準審議会 (IASB) と米財務会計基準審議会 (FASB) が公表した、
公開草案(Exposure Draft ED/2010/9)「リース (Leases)」(2010年8月)(日本語訳
へのコメントは、昨日12月15日が期限となっていました。

【原文】karaoke
Changes to lessee accounting
IFRSs and US GAAP classify leases into two categories: finance leases and
operating leases. Lessees would be most affected if they have a significant
portfolio of assets held under operating leases, especially those with leases of property. At present, IFRSs and US GAAP account for the lease payments arising from operating leases by recognising them in the period in which they occur. The proposals would require lessees to recognise the assets and liabilities arising from those leases.

【訳】
借手の会計処理の変更
IFRS とUS GAAP はリースを2 つの区分に分類している。ファイナンス・リースとオペレーティング・リースである。借手が最も影響を受けるのは、オペレーティング・リース(特に不動産に関するもの)で保有している資産のポートフォリオが重要な場合である。現在、IFRS とUS GAAP は、オペレーティング・リースから生じるリース料を、発生した期間に認識している。この提案は、オペレーティング・リースに係るリース資産及びリース負債の認識を借手に求めることとなる。

■きょうの単語
classify [klæ'səfa`i] 【他動】 ~を分類する

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リース、すべて資産・負債に、国際会計審が新基準草案。

「オペレーティング」取引も計上

国際会計基準をつくる国際会計基準審議会(IASB)は、リース会計の新基準に向けた公開草案を公表した。リース契約に基づいて使用している資産や負債をすべて貸借対照表に反映させるのが主な柱。実現すれば、航空業や流通業などリース契約の利用が多い企業の財務諸表に大きく影響する可能性がある。

米基準を決める米財務会計基準審議会(FASB)との共同作業。公開草案では今年12月まで広く意見を求め、IASBでは来年中ごろの基準化を目指している。

提案では、これまで費用だけの計上で済んでいた「オペレーティングリース」と呼ぶ取引について、貸借対照表に資産と負債の計上を求める。対象資産の「使用権」に着目するもので、オペレーティングリースを多用する企業では総資産が膨らみ、資産効率が低下する可能性がある。半面、企業が抱えるリスクに関する透明性が高まるとIASBでは期待している。

現行基準では、実質的な売買とみなす「ファイナンスリース」と呼ぶ取引のみ貸借対照表に反映していた。新基準ではこうした区別をなくす。

IASBのデービッド・トウィーディー議長は「毎年6400億ドルに上るリース契約が財務諸表への記載を免れ、債務に関して誤った印象を与えていた」と指摘した。航空会社が航空機のリース期間を短くして資産計上を回避しているようなケースも、新基準では資産計上を迫られる。

日本も国際会計基準を将来採用する方向になっており、リースが多い企業では財務や経営戦略に大きく影響しそうだ。

▼リース取引 企業がリース会社から設備や機械を借りて、使用料を支払う取引を指す。途中で解約できず、利用者が購入価格の大半を負担するなど一定条件を満たす場合はファイナンスリースと呼び、会計上は利用者が買ったとみなして資産計上する。ファイナンスリース以外のリース取引をオペレーティングリースといい、現在は資産計上せずにリース料を費用計上する。

 

(リース、すべて資産・負債に、国際会計審が新基準草案。
2010/08/19  日本経済新聞 朝刊)

   +++

■国際会計基準では

現在のIAS17号「リース (Leases)」から、
「オペレーティング・リース」
の会計処理の規定を引用します。

【原文】karaoke
Operating leases
33 Lease payments under an operating lease shall be recognised as an expense on a straight-line basis over the lease term unless another systematic basis is more representative of the time pattern of the user’s benefit.*

【訳】
オペレーティング・リース
第33項 オペレーティング・リースのリース料は、
別の規則的な方法が利用者の便益の時間的経過を
より適切に表現する場合を除いて、
リース期間にわたり定額法に基づいて費用として認識される。

※ 日本の会計基準では、
オペレーティング・リースは
通常の賃貸借取引に係る方法に準じて
会計処理を行うこととされています。
支払いが毎月定額でない場合の扱いは特に定められていませんが、
契約で定める毎月の支払額を費用として認識している場合、
IFRS における定額法による費用認識とは異なるため、
対応が必要になる可能性があります。

■きょうの単語
representative [re`prize'ntətiv] 【形】 表現する

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リース、銀行本体に解禁、金融庁検討、融資と一体で提供。

金融庁は銀行本体によるリース事業を解禁する検討に入った。現在はグループ会社を通じたリースのみを認めているが、銀行の業務規制を一部改定し、本体で融資とリースを組み合わせた複合サービスを提供できるようにする。企業にとっては設備投資のための資金調達の選択肢が広がる。リース業界の競争環境や料率設定にも影響が出そうだ。

ほとんどの銀行は系列にリース会社を保有しているが、景気悪化に伴う設備投資の冷え込みなどで受注が急減している。特に中小規模のリース会社は採算が悪化しており、筑波銀行がオリックスにリース子会社を売却するなど、リース事業の縮小・撤退例も出ている。

本体でのリース事業が可能になれば専門会社を設けて人員を配備する必要がなくなり、事業コスト圧縮が見込める。リース契約の場合、取引企業が破綻してもリース物件の所有権は貸し手側に残る。このため融資とリースを組み合わせることで貸し倒れリスクを軽減することも可能になる。

金融庁が解禁を検討しているのは、リース期間中の解約ができず、担保付き融資に性質が近い「ファイナンスリース」と呼ぶサービス。一般的なリース取引の大部分を占める。中途解約が可能で物件管理など専門性が必要な「オペレーティングリース」は解禁しない方向。

早ければ来年の通常国会に銀行法の改正案を提出する。解禁後はサービス拡充のためのリース事業への参入や、グループ事業の吸収による効率化などの動きが活発になりそうだ。

リース事業協会によると、2009年度のリース取扱高は08年度比18・7%減の4兆9219億円。設備投資の減少に加え、08年4月の会計基準の変更でリース利用による企業の資産圧縮の効果が薄れたことも、受注減の要因となった。銀行本体がリース事業を手掛けるようになれば、独立系を含めた業界再編が加速する見通しだ。

(リース、銀行本体に解禁、金融庁検討、融資と一体で提供。
2010/06/29  日本経済新聞 朝刊

   +++

■国際会計基準では

IAS17号「リース (Leases)」から、
ファイナンス・リースとして分類される状況
の例を引用します。

【原文】karaoke
10 Whether a lease is a finance lease or an operating lease depends on the substance of the transaction rather than the form of the contract.* Examples of situations that individually or in combination would normally lead to a lease being classified as a finance lease are:
(c) the lease term is for the major part of the economic life of the asset even if title is not transferred;
(d) at the inception of the lease the present value of the minimum lease payments amounts to at least substantially all of the fair value of the leased asset; and
(e) the leased assets are of such a specialised nature that only the lessee can use them without major modifications.

【訳】
第10項 あるリース契約がファイナンス・リースに該当するか、オペレーティング・リースに該当するかは、契約の形態ではなく、取引の実態に基づいて決められる。以下に、それ単独でまたは組み合わせて、一般にファイナンス・リースに分類されることになる状況の例を挙げる。
(c) 所有権が移転しない場合でもリース期間がその資産の経済的耐用年数の大半を占める。
(d) リース開始時点において、最低リース料総額の現在価値が、当該リース資産の公正価値と少なくとも実質的に一致する。
(e) リース資産が特殊な性質を持っているため、その借手のみが大きな変更なしで使用できる。

■今日の単語
title [ta'itl] 【名】 所有権

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リース船舶を資産・負債に計上、IASB草案、海運各社、新ルールに困惑。

国際会計基準審議会(IASB)が検討中の新リース会計に、国内海運各社が困惑している。新ルールが適用されると、現在は開示義務のないリース契約船の資産・負債を貸借対照表に計上し、財務内容が悪化する恐れがある。資金調達や格付け維持のため、今後は投資家への十分な説明を迫られそうだ。

「どこまでを有利子負債ととらえるのが適切か」。商船三井幹部は6月中旬、シンガポールで開いた投資家向け広報(IR)説明会で、年金やヘッジファンドなど約10社から相次ぎ質問を受けた。

商船三井が運航する船舶は2010年3月末時点で905隻。うち6割を外部の船主などから借りている。海運各社に船舶の使用権利を移転する「オペレーティングリース」と呼ばれる契約で、リース対象は荷物を積むコンテナなどにも広がる。

日本の会計基準では、毎期のリース費用を損益計算書に計上すれば済む。しかしIASBが今年7月に公開予定の新リース会計草案では、貸借対照表に資産としてリース物件の使用権利、負債としてリース料の支払い義務を計上させる方向。このまま決着すると、各社のバランスシートが大きく膨らむ可能性がある。

商船三井では、支払い義務にあたる未経過リース料(3月末時点)は約2900億円程度。これが資産と負債の両建てで貸借対照表に載ってくる形だ。もともと有利子負債は7751億円あり、リース債務を合わせると1兆円強に膨らむ。

財務の健全性を示す指標も大きく変わる。日本郵船は昨年末に1100億円規模を増資し、自己資本に対する有利子負債の倍率(DEレシオ)は1・6倍と前の期末の2・0倍から改善した。仮にリース債務を含めて再計算すると、2・3倍程度に悪化してしまう。川崎汽船も2倍強で高止まりする。

米格付け会社、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の柴田宏樹上席アナリストは現段階で、新ルールの影響は格付けに織り込んではいるが「想定外の有利子負債に注意が必要」と見る。

乗組員ごと船を借り受ける契約も多い。現在は運航サービスの契約として資産と負債を帳簿に載せていないが、これも計上の対象になるとの見方もある。「契約は1件ごとに細かく違い金額を算出するのが難しい」と業界内からは異論も出る。

新ルールはようやく議論が始まろうとする段階で、結論は11年の見通し。先行して国際基準を導入している欧州の海運各社ではリース債務を細かく開示するなど独自の工夫を凝らす。「新規則で、内外海運各社の財務戦略の違いが鮮明になる」(日本郵船の磯田裕治経営委員)

中国など新興国の経済成長で、海運各社は鉄鋼原料を運ぶ貨物船などの建造を再開している。新ルールの議論開始を契機に、日本の各社も新たな資金調達などを想定し、より詳細な情報開示のあり方を考える必要がありそうだ。

(リース船舶を資産・負債に計上、IASB草案、海運各社、新ルールに困惑。
2010/06/26  日本経済新聞 朝刊

   +++

■国際会計基準では

IAS第17号「リース (Leases)」から、
ファイナンス・リースとして分類される状況
の例を引用します。

【原文】karaoke
10 Whether a lease is a finance lease or an operating lease depends on the substance of the transaction rather than the form of the contract.* Examples of situations that individually or in combination would normally lead to a lease being classified as a finance lease are:
(c) the lease term is for the major part of the economic life of the asset even if title is not transferred;
(d) at the inception of the lease the present value of the minimum lease payments amounts to at least substantially all of the fair value of the leased asset; and
(e) the leased assets are of such a specialised nature that only the lessee can use them without major modifications.

【訳】
第10項 あるリース契約がファイナンス・リースに該当するか、オペレーティング・リースに該当するかは、契約の形態ではなく、取引の実態に基づいて決められる。以下に、それ単独でまたは組み合わせて、一般にファイナンス・リースに分類されることになる状況の例を挙げる。
(c) 所有権が移転しない場合でもリース期間がその資産の経済的耐用年数の大半を占める。
(d) リース開始時点において、最低リース料総額の現在価値が、当該リース資産の公正価値と少なくとも実質的に一致する。
(e) リース資産が特殊な性質を持っているため、その借手のみが大きな変更なしで使用できる。

■今日の単語
title [ta'itl] 【名】 所有権

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小売り各社、店舗流動化を見直し、地価下落で買い戻しも、会計基準の国際化にらむ。─「リース会計」、IFRSでは。

IFRS
小売り各社が店舗不動産を外部に売却して資金を調達する流動化の動きを見直している。09年度の全国の商業施設の取引額は2年前の約10分の1の水準に落ち込んだ。地価の下落で金融機関の不動産融資が慎重になり流動化が難しくなっているうえ、会計制度上も流動化のメリットが薄れてきたことが背景にある。流動化していた物件を買い戻す動きも出てきた。

みずほ信託銀行系の都市未来総合研究所によると、09年度(3月12日まで)の全国の商業施設の取引額は641億円。07年度の約10分の1まで落ち込んでいる。新規物件が少ないほか、「買い手も元の所有者の小売り企業くらいしか見当たらない」(不動産関係者)という。

小売り各社が不動産流動化を見直す背景には、出店規制の強化や消費低迷を踏まえ、新規出店よりも既存店のテコ入れに力を入れ始めたことがある。流動化で新規出店のための資金を調達するよりも、店舗不動産を保有して柔軟に改装したいという意向が強まっている。不動産市場の低迷で投資家の求める期待利回りも上昇しており、「流動化後の賃料負担が重い」(イオンモール幹部)という事情もある。

会計基準の国際化も影響している。その1つが短期の賃貸借契約など「オペレーティングリース」の扱いだ。日本基準は費用計上だけで済むが、国際会計基準では貸借対照表に資産・負債計上する案が議論されている。これが実現すると、資産のオフバランス化が難しくなる。イオンの場合、オペレーティングリースの形態を取っている流動化案件が多く、すべて資産計上すれば有利子負債が4000億円前後増える見通しだ。

もっとも、過去に流動化した物件を買い戻すのは資金に余裕のある会社でなければ難しい。07年にスーパーなど31物件を流動化したダイエーは、賃料が重荷となっているが、買い戻しは考えていないという。同社は売り上げ不振により10年2月期に初の連結営業赤字に転落した。流動化を見直し不動産を買い戻すには、本業の稼ぐ力が改めて問われる。

(小売り各社、店舗流動化を見直し、地価下落で買い戻しも、会計基準の国際化にらむ。
2010/03/27  日本経済新聞 朝刊

   +++

■国際会計基準では

ディスカッション・ペーパー「リース ─予備的見解 (Leases ─Preliminary Views)」
(2009年3月)(日本語訳)より引用します。

【原文】karaoke
Criticisms of the existing accounting model
1.12 The existing accounting model for leases has been criticised for failing to meet the needs of users of financial statements. In particular:

(a) many users think that operating leases give rise to assets and
liabilities that should be recognised in the financial statements of
lessees. Consequently, users routinely adjust the recognised
amounts in an attempt to recognise those assets and liabilities and
reflect the effect of lease contracts in profit or loss. However, the
information available to users in the notes to the financial
statements is insufficient for them to make reliable adjustments to
the recognised amounts.

(b) the existence of two very different accounting models for leases
(the finance lease model and the operating lease model) means
that similar transactions can be accounted for very differently.
This reduces comparability for users.

(c) the existing standards provide opportunities to structure
transactions so as to achieve a particular lease classification. If the
lease is classified as an operating lease, the lessee obtains a source
of unrecognised financing that can be difficult for users to
understand.

【訳】
現行の会計モデルに対する批判
1.12 リースに関する現行の会計モデルは、財務諸表の利用者のニーズを満たしていないとして批判されてきている。特に、

(a) 多くの利用者は、オペレーティング・リースは借手の財務諸表に認識されるべき資産及び負債を生じさせると考えている。したがって利用者は、これら
の資産又は負債を認識し、リース契約が損益に与える影響を反映させようと
して日常的に調整を行っている。しかし、財務諸表の注記から利用者が得ら
れる情報は、認識された金額に対して利用者が信頼できる調整を行うには不
十分である。

(b) リースに関して非常に異なった 2 つの会計モデル(ファイナンス・リース・
モデル及びオペレーティング・リース・モデル)が存在することは、類似の
取引が非常に異なって会計処理される可能性があることを意味している。こ
れは、利用者にとっての比較可能性を減少させる。

(c) 現行基準は、特定のリース分類を達成できるように、取引を組成する機会を提供している。リースがオペレーティング・リースに分類される場合、借手
は認識されない資金源を得ることになるが、ユーザーがこれを理解すること
は困難であり得る。

■今日の単語
consequently [kɑ'nsəkwe`ntli] 【副】 その結果として、したがって
note [no'ut] 【名】 注記
comparability 【名】 比較可能性
source [sɔ'ːrs] 【名】 もと、源
finance [fə'næns] 【他動】 ~に資金を提供する

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