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国際会計基準 米、適用の判断を先送り 日本、議論長引く公算

IFRS
米証券取引委員会(SEC)は米国企業への国際会計基準(IFRS)の適用についての判断を先送りした。IFRSを使う欧州と米国の間では世界の会計基準を巡る主導権争いがある。11月に米大統領選を控えていることもあり、最終判断は2013年以降にずれ込む見通し。結論先送りで日本でも議論が長引く可能性が出てきた。

SECが前週末、IFRSを巡る最終報告書を公表した。欧米の間で進めてきたIFRSと現行の米基準の共通化作業は評価しながらも、米国がIFRSを適用するかどうかの勧告は見送った。報告書は「米投資家は早期適用を認めるべきではないとの見解で一致している」と米国内の慎重論にふれ、仮に導入する場合でも国際基準のルール作りには米国が直接関与すべきだと指摘した。

米企業にはもともとIFRS導入に伴うシステム変更など、費用増への警戒感が強い。オバマ政権も11月の大統領選を控え、賛否が割れる会計基準を巡る判断は先送りした方が賢明と考えた可能性がある。

SECの判断先送りは、日本のIFRS導入の是非を巡る議論にも影響する。日本には商社や輸出企業など米会計基準を採用する企業が30社程度あり、こうした企業や経団連には「IFRSを巡る決定は世界最大の資本市場を抱える米国の判断を待って進めるべきだ」との声が強いためだ。

金融庁はこれまで米国が12年中に下すとみられていた判断を見極めてから、会計基準などを議論する企業会計審議会での検討を本格化する方針だった。SECの結論が先送りになり、日本も当面は動きにくくなった。

11年6月には当時の自見庄三郎金融相が「(仮に米国にならい日本が12年に導入を決めた場合でも)適用を始めるまでに5~7年の準備期間が必要」との見解を示し、適用するとしても17年3月期以降になるとみられていた。米の判断先送りで国内の議論が長期化すれば、金融庁が判断する時期はさらに遅れる。

IFRSを使う欧州と米国の間では、世界の会計基準づくりを巡る覇権争いが続いてきた。投資家が比較しやすいようにと共通化を模索してきたが、08年の金融危機以降は金融商品の評価などを巡り意見が割れ、調整が難航していた。

(国際会計基準 米、適用の判断を先送り 日本、議論長引く公算
2012/07/18  日本経済新聞 朝刊)

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■国際会計基準では

米・証券取引委員会 (SEC) が先週2012年7月13日に公表した、
「米国の株式発行体向けの財務報告制度への国際財務報告基準の組み込み
の検討に関するワークプラン(最終報告)
(Work Plan for the Consideration of Incorporating
International Financial Reporting Standards into
the Financial Reporting System for U.S. Issuers
Final Staff Report)」
より、冒頭の要旨の一部を引用します。

【原文】karaoke
I. Executive Summary

Since February 2010, the Staff has dedicated significant resources to executing the Work Plan. Throughout this process, the Staff’s understanding of the potential impact and the related costs and benefits of transitioning to a financial reporting system incorporating IFRS for domestic issuers has grown significantly. However, this understanding actually began a number of years ago and has continued in many forms. This final Staff paper (“Final Staff Report”) represents a summary of what the Staff has learned in the areas covered by the Work Plan regarding the potential impact of any incorporation of IFRS into the financial reporting system for U.S. issuers. The Final Staff Report, together with such other matters as the Commission may consider, will inform any Commission determination on whether to incorporate IFRS and provide transparency to the public related to the Staff’s findings and observations pursuant to the Work Plan. Regardless of the outcome of the Commission decision on whether to incorporate IFRS, the Staff expects that the SEC and other U.S. constituents will continue to be involved with the development or application of IFRS, or both. This involvement may take many different forms including the Staff’s review of filings of foreign private issuers that prepare their financial statements in accordance with IFRS, participation in International Organization of Securities Commissions (“IOSCO”), interactions with other securities regulators on accounting matters, and review and commentary on the International Accounting Standards Board’s (“IASB”) standards.

【訳】
I. 要旨

2010年2月以来、(SEC主任会計士室の)スタッフはワークプランの実行に相当のリソースを割いてきた。このプロセスを通じて、国内株式発行体のための財務報告制度にIFRSを組み込むことによる潜在的な影響や関連するコストと便益に関するスタッフの理解は、大きく進んだ。しかしながら、この理解は数年前に始まったばかりで、いまだいろいろな形で進行中である。

この最終報告は、米国の株式発行体向けの財務報告制度にIFRSを組み込むことによる潜在的な影響に関して、ワークプランがカバーする範囲で、スタッフが学んだことの要旨を示すものである。この最終報告は、SECが考慮する他の資料とあわせて、IFRSを組み込むべきか否かに関するSECのあらゆる決定を報告し、ワークプランに従ったスタッフの成果と見解を一般に明らかにするものである。

IFRSを組み込むべきか否かに関するSECの決定の結果に関わらず、スタッフは、SECおよびその他の米国機関が、IFRSの開発もしくは適用またはその両方に関与し続けることを期待する。関与は、海外の株式発行体がIFRSに準拠して作成した財務諸表のスタッフによるレビュー、国際証券監督者機構(IOSCO)への参加、会計問題に関する他の証券規制当局との情報交換、国際会計基準審議会(IASB)の基準に対するレビューやコメントなど、多くの異なる形態をとりえる。

※ 意外と、言い訳がましい最終報告、でした。

 すでに一部の国内企業にIFRSの任意適用を認めている日本の方が、
 米国に比べて進んでいると言えそうです。

 日本における強制適用の時期はますます不透明ですが、
 国際的に活動する企業や外国株主比率の高い企業など、
 上場企業のごく一部(せいぜい100社)が
 強制適用を待たずにIFRSに移行するという感じでしょうか。

 そうこうしているうちに、日本基準もだいぶIFRSに近付くでしょうから、
 大上段に「IFRSプロジェクト」など組織しなくても、
 いつの間にかIFRS化しているのかもしれません。

■きょうの単語
constituent [kənsti'tʃuənt] 【名】 構成物質(要素)、有権者
pursuent to ~に従って
incorporate [inkɔ'ːrpəre] 【他動】~を組み込む

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