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2012年6月

退職給付会計、年金資産配分を開示へ 14年3月期から新基準適用 積み立て不足、即時計上(IAS19号)

IFRS
日本の会計基準づくりを担う企業会計基準委員会(ASBJ)は17日、年金の積み立て不足を貸借対照表(バランスシート)に反映させることを柱とした新しい退職給付会計の基準を正式発表した。2014年3月期の連結決算から適用する。新基準は年金資産の配分など運用状況の詳細な開示も求めており、年金財政の透明性を高める。

年金の積み立て不足は現在、企業が10年程度の期間で毎年分割して費用処理しており、総額は有価証券報告書に注記として開示している。新基準では、これまでと同様の費用処理に加えて、積み立て不足を全額負債に即時に計上し、一方で自己資本を減額して貸借対照表に反映させる。

年金資産の運用状況など有報の注記での開示も充実させる。年金資産をどう運用しているのか配分の内訳の開示を求める。年金資産を債券や株式、その他の資産にそれぞれ何%配分しているか、どのくらいの額を投資しているかなどが明らかになる見通しだ。

また期の初めと期末の年金資産や、企業が積み立てておくべき退職給付債務の増減の状況や損益などをそれぞれ記載する。企業が期中に年金資産として拠出した額や、退職したOBら受給者に支払った額なども注記に載せる。毎期の年金財政の変動を外部から把握しやすくなる。

米国会計基準では既に積み立て不足を貸借対照表に反映させることを義務付けており、年金財政に関するきめ細かな開示ルールも導入済み。今回の改正で日本の会計基準も足並みがそろう。積み立て不足の大きい企業にとっては年金財政の改善が財務安定に欠かせない課題となっており、開示の充実が企業の対応に結びつく可能性がある。

1年遅れで15年3月期からは退職給付債務の計算手法も精緻にする。給付債務の算出に使う割引率を従業員の勤める期間などに応じてきめ細かく計算して算出する。

(退職給付会計、年金資産配分を開示へ 14年3月期から新基準適用 
積み立て不足、即時計上 2012/5/18付 情報元 日本経済新聞 朝刊)

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■国際会計基準では

現行IAS19号「従業員給付 (Employee Benefits)」
「退職後給付─確定給付制度 (Post-employment benefits: defined benefit plans)」より、
「財政状態計算書に計上される確定給付制度負債の認識及び測定」
に関する規定を引用します。

【原文】karaoke
Statement of financial position
54 The amount recognised as a defined benefit liability shall be the net total of the following amounts:
(a) the present value of the defined benefit obligation at the end of the
reporting period (see paragraph 64);
(b) plus any actuarial gains (less any actuarial losses) not recognised because of the treatment set out in paragraphs 92 and 93;
(c) minus any past service cost not yet recognised (see paragraph 96);
(d) minus the fair value at the end of the reporting period of plan assets (if any) out of which the obligations are to be settled directly (see paragraphs 102–104).

【訳】
財政状態計算書
第54項 確定給付制度負債として認識される金額は、
以下の金額の差引合計額としなければならない。
(a) 報告期間の末日における確定給付債務の現在価値(第64項参照)に、
(b) 第92項および第93項に規定された取扱いによって未認識の
 数理計算上の差益があればそれを加算し
 (数理計算上の差損があればそれを減算し)、
(c) 未認識の過去勤務費用(第96項参照)があればそれを減算し、
(d) 当該債務が直接決済されるべき制度資産があれば、
 その報告期間の末日における公正価値(第102-104項参照)を減算する。

■きょうの単語
liability [la`iəbi'ləti] 【名】 負債
obligation [ɑ`blige'iʃn] 【名】 債務

※ "defined benefit obligation (DBO)"は、「企業年金」の従業員に対する債務、
 "defined benefit liability"は、DBOに上記(b)(c)(d)を加減した結果として、
 「企業」の財政状態計算書に表示される負債を表しています。

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丸紅、ガビロン買収効果 14年3月期、純利益200億円見込む (IAS38号)

丸紅による米穀物3位ガビロン(ネブラスカ州)買収で、約2860億円にのぼる買収資金の調達方法や、収益の押し上げ効果の詳細が分かった。丸紅の2014年3月期には200億円程度の純利益押し上げ効果が見込めそうだ。買収資金の一部は借り入れで賄うが、保有資産の流動化も進め、純有利子負債の資本に対する倍率が悪化しないようにする。

今回の買収完了は早くて9月。ガビロンが丸紅の収益に本格貢献するのは14年3月期以降だ。丸紅の13年3月期は、純利益で2000億円と2期連続の最高益を狙う。その1割に相当する規模の利益が来期に上積みできれば、3期連続の最高益も視野に入る。

ガビロンの純資産は約19億ドル買収金額の36億ドルから引いた17億ドル程度がいわゆるのれん代に相当する。丸紅は米国会計基準を採用しているため、のれん代を償却する必要は基本的にはない。ただ、17億ドルのうち顧客リストや商標権といった4億ドル程度の無形固定資産を10~15年かけて償却する方向で調整中だ。

丸紅は13年12月期のガビロンの利益水準を3億ドル(約240億円)程度と想定しているもよう。このうち、買収に絡む借入金の金利負担や償却費用を除いても、丸紅の既存の穀物事業との相乗効果が年数千万ドル見込めるため、丸紅の来期決算では、ガビロンは純利益で200億円程度の貢献が期待できそうだ。

丸紅の業績予想の市場平均(QUICKコンセンサス)をみても、14年3月期の純利益予想は2175億円と3期連続の最高益を予想している。

約2900億円の買収資金の調達にもメドがついた。約1500億円は手元資金をあてる。3月末の現金および現金同等物期末残高は6773億円ある。また残りの1400億円程度は金融機関からの長期借入金で賄う方針だ。

一方、流動性の高い保有資産の一部を売却する準備も進めている。銀行借り入れと同規模の手元資金を積み増すことで、純有利子負債の額は期初計画通り2兆円程度にとどめる方針。今期末の純有利子負債の資本に対する倍率(ネットDEレシオ)は、1.8倍程度(前期は1.9倍)に改善するとみられる。

丸紅、ガビロン買収効果 14年3月期、純利益200億円見込む
2012/6/7 2:00 情報元 日本経済新聞 電子版

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■国際会計基準では

IAS38号「無形資産 (Intangible Assets)」から、
「企業結合の一部としての取得」に関する規定を引用します。

【原文】karaoke
33 In accordance with IFRS 3 Business Combinations, if an intangible asset is acquired in a business combination, the cost of that intangible asset is its fair value at the acquisition date. The fair value of an intangible asset will reflect market participants’ expectations at the acquisition date about the probability that the expected future economic benefits embodied in the asset will flow to the entity. In other words, the entity expects there to be an inflow of economic benefits, even if there is uncertainty about the timing or the amount of the inflow. Therefore, the probability recognition criterion in paragraph 21(a) is always considered to be satisfied for intangible assets acquired in business combinations. If an asset acquired in a business combination is separable or arises from contractual or other legal rights, sufficient information exists to measure reliably the fair value of the asset. Thus, the reliable measurement criterion in paragraph 21(b) is always considered to be satisfied for intangible assets acquired in business combinations.

【訳】
第33項 IFRS3号「企業結合」にしたがって、無形資産が企業結合にともなって取得された場合、その無形資産の原価は取得日における公正価値である。無形資産の公正価値は、その資産に内包される期待される将来の経済的便益が企業に流入する可能性に関する、市場参加者の取得日における期待を反映する。いいかえれば、たとえ流入の時期や額に関して不確実性があったとしても企業は経済的便益の流入があることを期待しているといえる。それゆえ、21(a)項の可能性認識基準は、企業結合において取得される無形資産に関して常に満たされるものと考えられる。企業結合において取得された資産が分離可能であるか、または、契約上その他の法的権利から発生する場合、その資産の公正価値を信頼性を持って測定するための十分な情報が存在する。このため、企業結合において取得される無形資産について、21(b)項の信頼性測定基準も常に満たされると考えられる

■きょうの単語
probability [prɑ`bəbi'ləti] 【名】 可能性、見込み、起こりそうな出来事

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郵船、船舶の耐用年数延長 100億円営業増益要因に、13年3月

IFRS
日本郵船(9101)は2013年3月期から液化天然ガス(LNG)船と大型タンカーの耐用年数を見直す。従来の耐用年数はいずれも13年としていたが、5~7年延長する。耐用年数の変更により減価償却費が減少するため、今期だけで約100億円の営業増益要因となる見通しだ。

郵船の12年3月期の連結経常損益は332億円の赤字だった。今期は海運市況の回復や自動車船部門の収支改善で経常損益は400億円の黒字に転換する見込みだが、耐用年数の見直しも業績を押し上げる要因の一つとなる。

変更後の耐用年数は実態に合わせLNG船が20年、大型タンカーは18年とする。荷主と複数年の契約を結び運航するケースが多く、従来の耐用年数は「商売の実態と比べて短かった」(経営委員の磯田裕治氏)という。

特にLNG船は天然ガスを超低温で運ぶタンクを搭載しており、価格が1隻あたり約200億円と高額だ。船舶への投資を確実に回収するため、荷主と20年程度の長期契約を結ぶことが多い。

海運大手では。とした。海運市況によって業績が変動するコンテナ船と比べて長期契約主体のLNG船は安定収益が見込めるため、海運大手はLNG船の運航隻数を増やす方針だ。

(郵船、船舶の耐用年数延長 100億円営業増益要因に、13年3月
2012/5/18 2:00 情報元 日本経済新聞 電子版)

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■国際会計基準では

IAS第16号「有形固定資産 (Property, Plant and Equipment)」より、
耐用年数の定義を引用します。

【原文】karaoke
Definitions
6 The following terms are used in this Standard with the meanings specified:

Useful life is:
(a) the period over which an asset is expected to be available for use by an entity; or
(b) the number of production or similar units expected to be obtained from the asset by an entity.

【訳】
定義
第6項 以下の用語は本基準において、次の意味で用いられる。

耐用年数とは:
(a) ある資産が企業によって使用できるものと見込まれる期間、または、
(b) 企業によってその資産から得られると見込まれる生産量または同様の単位
をいう

■きょうの単語
available [əve'iləbl] 【形】 利用(使用)できる

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