« 丸紅、ガビロン買収効果 14年3月期、純利益200億円見込む (IAS38号) | トップページ | 国際会計基準 米、適用の判断を先送り 日本、議論長引く公算 »

退職給付会計、年金資産配分を開示へ 14年3月期から新基準適用 積み立て不足、即時計上(IAS19号)

IFRS
日本の会計基準づくりを担う企業会計基準委員会(ASBJ)は17日、年金の積み立て不足を貸借対照表(バランスシート)に反映させることを柱とした新しい退職給付会計の基準を正式発表した。2014年3月期の連結決算から適用する。新基準は年金資産の配分など運用状況の詳細な開示も求めており、年金財政の透明性を高める。

年金の積み立て不足は現在、企業が10年程度の期間で毎年分割して費用処理しており、総額は有価証券報告書に注記として開示している。新基準では、これまでと同様の費用処理に加えて、積み立て不足を全額負債に即時に計上し、一方で自己資本を減額して貸借対照表に反映させる。

年金資産の運用状況など有報の注記での開示も充実させる。年金資産をどう運用しているのか配分の内訳の開示を求める。年金資産を債券や株式、その他の資産にそれぞれ何%配分しているか、どのくらいの額を投資しているかなどが明らかになる見通しだ。

また期の初めと期末の年金資産や、企業が積み立てておくべき退職給付債務の増減の状況や損益などをそれぞれ記載する。企業が期中に年金資産として拠出した額や、退職したOBら受給者に支払った額なども注記に載せる。毎期の年金財政の変動を外部から把握しやすくなる。

米国会計基準では既に積み立て不足を貸借対照表に反映させることを義務付けており、年金財政に関するきめ細かな開示ルールも導入済み。今回の改正で日本の会計基準も足並みがそろう。積み立て不足の大きい企業にとっては年金財政の改善が財務安定に欠かせない課題となっており、開示の充実が企業の対応に結びつく可能性がある。

1年遅れで15年3月期からは退職給付債務の計算手法も精緻にする。給付債務の算出に使う割引率を従業員の勤める期間などに応じてきめ細かく計算して算出する。

(退職給付会計、年金資産配分を開示へ 14年3月期から新基準適用 
積み立て不足、即時計上 2012/5/18付 情報元 日本経済新聞 朝刊)

   +++

■国際会計基準では

現行IAS19号「従業員給付 (Employee Benefits)」
「退職後給付─確定給付制度 (Post-employment benefits: defined benefit plans)」より、
「財政状態計算書に計上される確定給付制度負債の認識及び測定」
に関する規定を引用します。

【原文】karaoke
Statement of financial position
54 The amount recognised as a defined benefit liability shall be the net total of the following amounts:
(a) the present value of the defined benefit obligation at the end of the
reporting period (see paragraph 64);
(b) plus any actuarial gains (less any actuarial losses) not recognised because of the treatment set out in paragraphs 92 and 93;
(c) minus any past service cost not yet recognised (see paragraph 96);
(d) minus the fair value at the end of the reporting period of plan assets (if any) out of which the obligations are to be settled directly (see paragraphs 102–104).

【訳】
財政状態計算書
第54項 確定給付制度負債として認識される金額は、
以下の金額の差引合計額としなければならない。
(a) 報告期間の末日における確定給付債務の現在価値(第64項参照)に、
(b) 第92項および第93項に規定された取扱いによって未認識の
 数理計算上の差益があればそれを加算し
 (数理計算上の差損があればそれを減算し)、
(c) 未認識の過去勤務費用(第96項参照)があればそれを減算し、
(d) 当該債務が直接決済されるべき制度資産があれば、
 その報告期間の末日における公正価値(第102-104項参照)を減算する。

■きょうの単語
liability [la`iəbi'ləti] 【名】 負債
obligation [ɑ`blige'iʃn] 【名】 債務

※ "defined benefit obligation (DBO)"は、「企業年金」の従業員に対する債務、
 "defined benefit liability"は、DBOに上記(b)(c)(d)を加減した結果として、
 「企業」の財政状態計算書に表示される負債を表しています。

にほんブログ村 英語ブログ 英語で仕事へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ

与謝野馨 ホワイトデー 舛添要一

|

« 丸紅、ガビロン買収効果 14年3月期、純利益200億円見込む (IAS38号) | トップページ | 国際会計基準 米、適用の判断を先送り 日本、議論長引く公算 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1269050/45679740

この記事へのトラックバック一覧です: 退職給付会計、年金資産配分を開示へ 14年3月期から新基準適用 積み立て不足、即時計上(IAS19号):

« 丸紅、ガビロン買収効果 14年3月期、純利益200億円見込む (IAS38号) | トップページ | 国際会計基準 米、適用の判断を先送り 日本、議論長引く公算 »