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2012年4月

JT、12月期決算移行

IFRS
昨日の記事よりつづく)

一方で残った課題が国内と海外の決算期のずれだった。同社は 海外100カ国以上でたばこ事業を展開し、海外での収益が全体の半分を占めるが、海外のグループ会社のほぼすべてが本体と異なる12月期決算 を採用する。このため 3月期の連結財務諸表には、その3カ月前の海外事業の実績が計上 される。JT本体の決算期を海外に合わせることを決めたことで、国内外の最新の財務情報を同時に開示できるようになり、この課題も解消されそうだ。海外企業での導入が多い12月期決算を取り入れれば、フィリップ・モリスやブリティッシュ・アメリカンとも同じ条件で収益比較 ができる。

JTは13年3月期からの3カ年中期経営計画を策定中。ちょうど決算期変更の時期とかぶるが、1年ごとに中計の目標に修正を加える「ローリング方式」 を取る考えなので、問題はなさそう。実際、木村宏社長は次期中計での収益目標について「1年先の係数目標は示すが、その先は方向性のみ を示す」とする。「配当性向についてはコミットし、3年以内に10%以上を目指す」とするが、決算期変更の影響はなさそうだ。

同社の海外たばこ事業の営業利益(日本基準)は05年3月期には444億円にすぎなかったが、12年3月期には1845億円にまで成長し、国内たばこ事業(2220億円)に匹敵する規模になる見通しだ。従業員については、11年3月期末ですでに海外は国内の2倍だ。経営の国際化はすでに日本企業としては進んでおり、会計基準などが変わることで「国際色」は一段と高まる。

JTの株価は2日、前営業日から一時2%上昇し、47万6500円の年初来高値を更新した。ただ、ドルベースの時価総額でみると、JTは時価総額では約560億ドルで、フィリップ・モリス(約1500億ドル)、ブリティッシュ・アメリカン(約1000億ドル)に大きく離されている状況。収益、時価総額で今後、どこまで世界最大手クラスに近づけるかに、市場関係者は注目している。

(JT、12月期決算移行で見えた国際企業への変革
2012/4/3 6:00 日本経済新聞 電子版)

※ 記事中、「係数目標」は「計数目標」の誤りと思われます。

   +++

■国際会計基準では

IAS27号「連結財務諸表 (Consolidated and Separate Financial Statements)」
から、「決算期」に関する規定を引用します。

IFRS10号「連結財務諸表」(2011年5月公表)にも同様の規定があります。

【原文】karaoke
23 When, in accordance with paragraph 22, the financial statements of a subsidiary used in the preparation of consolidated financial statements are prepared as of a date different from that of the parent’s financial statements, adjustments shall be made for the effects of significant transactions or events that occur between that date and the date of the parent’s financial statements. In any case, the difference between the end of the reporting period of the subsidiary and that of the parent shall be no more than three months. The length of the reporting periods and any difference between the ends of the reporting periods shall be the same from period to period.

【訳】
23項 22項に従って、連結財務諸表の作成に使用される子会社の
財務諸表が親会社の財務諸表と異なる日現在で作成される場合、
その日と親会社の財務諸表の日付との間に生じる、
重要な取引その他の事象の影響を調整をしなければならない。
いずれの場合でも、子会社と親会社の報告期間の末日の差異は
3ヶ月を超えてはならない。
報告期間の長さ、および報告期間の末日の間のいずれの差異も、
期間ごとに同じでなければならない。

■きょうの単語
adjustment [əʤʌ'stmənt] 【名】 調整
※「調整仕訳」「整理記入」は、adjustment entry といいます。

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JT、国際会計基準(IFRS)を導入

IFRS ニューヨークバーガー タニマチ 高砂親方 朝青龍 引退 iPad ラジオサーバー
日本たばこ産業(JT) が経営の国際化の総仕上げに入った。2012年3月期末から国際会計基準(IFRS)導入 を決定。さらに 連結決算期を15年に3月から12月に移行 する方針も固めた。財務諸表の開示方法が変わることで、米フィリップ・モリス・インターナショナルなど世界の競合と収益比較が大幅にしやすくなる。1999年の米RJRナビスコの海外事業、07年の英ガラハーなどの大型買収を経て、同社の海外でのたばこ事業は急成長を遂げてきた。JTがあえてライバルと同じ「土俵」に立つことを選んだことで、海外勢との競争を意識した成長戦略に注目が集まりそうだ。

JTは 月から社内にプロジェクトチームを発足させ、決算期変更の準備を開始 する。株主総会での特別決議や筆頭株主である財務省の認可などを経てから実施 する計画で、14年を4~12月期の9カ月決算にして、15年から通年で12月期に移行 する。

「世界の競合とイコール・フッティングで戦いたい」――。JTの木村宏社長はインタビューなどで、ことあるごとにこう話してきた。フィリップ・モリス、英ブリティッシュ・アメリカン・タバコに続く世界3位のたばこ会社となったJTだが、世界の競合とは微妙に立場が違うのが現状だ。

JTには政府の出資義務があり、今でも発行済み株式の半分を財務大臣が握っている。ただ、こうした「半官半民」の企業特質のほかにも、会計基準の違いが世界の同業他社との比較を妨げていた。

同社がこれまで採用していた 日本会計基準では、のれんの定期償却 をしないといけないため、本業での収益が財務諸表から見えにくい。同社は過去の大型買収でのれん代が膨らみ、毎年900億円近い金額を償却してきた。このため、定期償却がない米国会計基準やIFRSを導入する同業他社よりも、利益が過小評価 されやすかった。

同社の12年3月期の連結営業利益予想は日本基準では3650億円だが、IFRSベースでは4460億円となる。期末からのIFRS移行で、「のれん」による海外勢との収益ギャップは解消されるといえる。

(JT、12月期決算移行で見えた国際企業への変革
012/4/3 6:00 日本経済新聞 電子版)

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■国際会計基準では

IFRS第3号「企業結合 (Business Combinations)」
巻末「結論の背景 (Basis for Conclusions)」より、
「のれんの事後測定」に関する規定を引用します。

【原文】karaoke
Other IFRSs that provide guidance on subsequent measurement
and accounting (application of paragraph 54)
B63 Examples of other IFRSs that provide guidance on subsequently measuring and accounting for assets acquired and liabilities assumed or incurred in a business combination include:
(a) IAS 38 prescribes the accounting for identifiable intangible assets acquired in a business combination. The acquirer measures goodwill at the amount recognised at the acquisition date less any accumulated impairment losses. IAS 36 Impairment of Assets prescribes the accounting for impairment losses.

【訳】
事後の測定および会計処理に係る指針を提供する他の基準
(54項の適用)
B63 企業結合において取得した資産、および
引き継いだ、あるいは発生した負債に関する
事後の測定や会計処理に係る指針を提供する他の基準には、
例えば以下のものがある。

(a) IAS第38号「無形資産」は、企業結合によって取得した
識別可能な無形資産の会計処理を規定している。

取得企業は取得日に認識した金額から
減損損失累計額を控除した金額で
のれんを測定する。

IAS第36号「資産の減損」は、減損損失の会計処理を規定している。

■きょうの単語
subsequent [sʌ'bsəkwənt] 【形】 次の、後の、事後の

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