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2012年1月

小売り大手、ポイント制度の縮小が利益押し上げ(IFRIC13号)

IFRS
顧客の購入額に応じてポイントを付与する制度の見直しが、高島屋など小売り大手の2011~12年度の連結営業利益を押し上げる一因となりそうだ。小売り各社は固定客作りを目指して、ポイント付与制度を相次ぎ導入した。だが集客力の向上効果には差が出ており、販売が減速すると業績の重荷になる例もあった。

高島屋は2月1日から顧客がクレジットカードの「タカシマヤカード」を利用して食品を購入した際に付与するポイントを、購入金額の8%から1%に縮小する。年間で連結営業利益を26億円程度押し上げる効果が出る見通しで、13年2月期以降の貢献が大きい。

12年2月期はポイント付与で計上するポイント費用が152億円と前期比横ばいを見込む。今期の予想連結営業利益に占めるポイント費用の比率は76%と、ライバルで「大丸」と「松坂屋」を運営するJ・フロントリテイリング(5割程度)を上回る。高島屋以外の大手百貨店も食料品のポイント付与率は1%以下が多く、「引き下げても、競争上の影響は小さい」(高島屋の鈴木弘治社長)と判断した。

書籍など中古品販売のブックオフコーポレーションは、12年3月期に3億6000万円の営業増益効果を見込む。今期の予想営業利益の1割にあたる。映像・音楽ソフトレンタルの「TSUTAYA」などが提供する「Tカード」向けのポイント付与サービスを10年9月末で廃止した。

家電量販大手のビックカメラでは、11年9~11月期のポイント費用が前年同期(約110億円)に比べ数十億円減少したもようだ。一般的な商品の最大2倍程度に当たる10~20%のポイントを付与する薄型テレビの販売が、昨年7月に地上デジタル放送に移行した後は急減したため。家電量販店は家電エコポイント制度の廃止もあって販売が減速しており、関連費用の減少が利益を下支えしそうだ。

(小売り大手、ポイント制度の縮小が利益押し上げ
高島屋、年26億円に ブックオフは3億6000万円
2012/01/05  日本経済新聞 朝刊)

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■国際会計基準では

IFRIC第13号「カスタマー・ロイヤルティ・プログラム
(Customer Loyalty Programmes)」

より、「ポイントの公正価値の測定」に関する記載を引用します。

【原文】karaoke
Consensus
5 An entity shall apply paragraph 13 of IAS 18 and account for award credits as a separately identifiable component of the sales transaction(s) in which they are granted (the ‘initial sale’). The fair value of the consideration received or receivable in respect of the initial sale shall be allocated between the award credits and the other components of the sale.

【訳】
合意事項
第5項 企業は、
IAS第18号「収益認識」の第13項(取引の分離識別)を適用して、
報奨単位(ポイント)が付与されるような販売取引(『当初販売』と言う。)
に関し、ポイントを、分離して識別可能な構成要素として
会計処理しなければならない。

すなわち、当初販売に関して
受け取ったあるいは受け取ることができる対価の公正価値は、
ポイントと販売のその他の構成要素との間で配分しなければならない。

【原文】karaoke
6 The consideration allocated to the award credits shall be measured by reference to their fair value, ie the amount for which the award credits could be sold separately.

【訳】
第6項 ポイントに配分された対価は、その公正価値、
すなわちそのポイントを分離して販売したと仮定した場合の金額
を参照することにより測定しなければならない。

【原文】karaoke
Appendix
Application guidance
This appendix is an integral part of the Interpretation.
Measuring the fair value of award credits

AG1 Paragraph 6 of the consensus requires the consideration allocated to award credits to be measured by reference to their fair value, ie the amount for which the award credits could be sold separately. If the fair value is not directly observable, it must be estimated.

【訳】
付録
適用指針
この付録は、「解釈指針」の統合された一部分である。

ポイントの公正価値の測定

AG1 合意事項の第6項は、その公正価値、すなわち、
仮にポイントを分離して販売したと仮定した場合の金額を参照して、
対価をポイントに配分することを求めている。
公正価値が直接観察可能でない場合には、見積もらなければならない。

【原文】karaoke
AG2 An entity may estimate the fair value of award credits by reference to the fair value of the awards for which they could be redeemed. The fair value of these awards would be reduced to take into account:
(a) the fair value of awards that would be offered to customers who have not earned award credits from an initial sale; and
(b) the proportion of award credits that are not expected to be redeemed by customers.
If customers can choose from a range of different awards, the fair value of the award credits will reflect the fair values of the range of available awards, weighted in proportion to the frequency with which each award is expected to be selected.

【訳】
AG2 企業は、ポイントと交換される特典の公正価値を参照して、
ポイントの公正価値を見積もることができる。
特典の公正価値は、以下のものを考慮して減額される。
(a) 当初販売のポイントをもらっていなかった顧客に対して与えられる
 特典の公正価値
(b) 顧客によって交換されることが見込まれないポイントの割合
顧客が、いろいろな特典から選択できる場合、
ポイントの公正価値は、入手可能な特典の公正価値を、
それぞれの特典が選択される頻度で重み付けたものを反映する。

【原文】karaoke
AG3 In some circumstances, other estimation techniques may be available. For example, if a third party will supply the awards and the entity pays the third party for each award credit it grants, it could estimate the fair value of the award credits by reference to the amount it pays the third party, adding a reasonable profit margin. Judgement is required to select and apply the estimation technique that satisfies the requirements of paragraph 6 of the consensus and is most appropriate in the circumstances.

【訳】
AG3 他の見積技法が利用可能な状況も考えられる。
たとえば、ある第三者が特典を提供し、
企業が、自身が付与したポイントの対価をその第三者に支払うような場合、
その第三者に支払う金額に適正な利ざやを上乗せした金額を参照して
ポイントの公正価値を見積もることができる。
合意事項第6項の要件を満たし、かつ、
その状況で最適な見積技法を選択・適用するには判断が必要になる。

※ 当初の販売時には、上記の指針にしたがって、
 受け取った対価を、販売した商品とポイントに配分した上で、

(借)現 金 1000 (貸)売 上   920
             繰延収益  80

のように処理します。

(上の仕訳例は、1000円の商品を販売した際、
10%=100円分のポイントを発行し、
その8割が特典と引き換えられることが見込まれるケース)

当初販売時には、ポイント分を差し引いて売上を計上するところがポイントです。

■きょうの単語
award [əwɔ'ːrd] 【名】 賞、賞品、賞金
consideration [kənsi`dəre'iʃn] 【名】 報酬、対価
by reference to ~を参照することにより

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コクヨの11年12月期、特損64億円 のれん代一括償却などで

IFRS ニューヨークバーガー タニマチ 高砂親方 朝青龍 引退 iPad ラジオサーバー
コクヨは6日、2011年12月期連結決算で約64億円の特別損失を計上すると発表した。内訳はインドの文具子会社の株価下落に伴うのれん代一括償却で49億円、固定資産の減損損失で15億円。前期は13億円の最終黒字を見込んでいたが、3期ぶりの赤字に転落する可能性が出てきた。

コクヨは約67億円を投じてインドの文具大手、カムリンの株式50.3%を11年7月と10月に取得したが、前期末のカムリン株の時価は取得額の半分以下となった。固定資産の減損損失は横浜市と福岡市の土地・建物が対象。

今回の特損計上により、11年12月期決算は下方修正となる可能性が大きい。コクヨは「現在集計しており、判明し次第開示する」としている。

(コクヨの11年12月期、特損64億円 のれん代一括償却などで
2012/1/6 日本経済新聞 電子版)

   +++

■国際会計基準では

IFRS第3号「企業結合 (Business Combinations)」
巻末「結論の背景 (Basis for Conclusions)」より、
「のれんの事後測定」に関する規定を引用します。

【原文】karaoke
Other IFRSs that provide guidance on subsequent measurement
and accounting (application of paragraph 54)
B63 Examples of other IFRSs that provide guidance on subsequently measuring and accounting for assets acquired and liabilities assumed or incurred in a business combination include:
(a) IAS 38 prescribes the accounting for identifiable intangible assets acquired in a business combination. The acquirer measures goodwill at the amount recognised at the acquisition date less any accumulated impairment losses. IAS 36 Impairment of Assets prescribes the accounting for impairment losses.

【訳】
事後の測定および会計処理に係る指針を提供する他の基準
(54項の適用)
B63 企業結合において取得した資産、および
引き継いだ、あるいは発生した負債に関する
事後の測定や会計処理に係る指針を提供する他の基準には、
例えば以下のものがある。

(a) IAS第38号「無形資産」は、企業結合によって取得した
識別可能な無形資産の会計処理を規定している。

取得企業は取得日に認識した金額から
減損損失累計額を控除した金額で
のれんを測定する。

IAS第36号「資産の減損」は、減損損失の会計処理を規定している。

■きょうの単語
subsequent [sʌ'bsəkwənt] 【形】 次の、後の、事後の

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三井化学、グループ決算期を統一(IAS27号、IFRS10号)

IFRS
三井化学は2014年3月期をめどにグループの決算期を親会社と同じ3月期に一本化する。アジアや欧米の子会社は12月期を決算期とするところが多いが、グループ全体の決算期を統一して、業務効率と適時開示のスピードを引き上げる狙い。

決算期の統一は2段階に分けて行う。13年3月期にまずシンガポールなど全体の3分の1の子会社を対象に実施。米国と欧州など3分の2の子会社は14年3月期までにそろえる。

三井化学には12月期決算の海外子会社が多く、親会社が3月期末の連結決算をまとめる際には3カ月(四半期)遅れて子会社の業績が反映される状況にある。今期は期中に東日本大震災やタイでの洪水が起き、世界各地の動向を即座に反映できる態勢へのニーズが高まった。

現在、金融庁の企業会計審議会で審議中の国際会計基準(IFRS)の導入に備える狙いもある。IFRSは親会社と子会社の決算期を統一することを求めているためだ。三井化学はIFRSを適用すると決めていないが、仮に上場企業の連結決算に強制適用される状況になれば対応を迫られる可能性があるとみて準備を進める。

(三井化学、グループ決算期を統一 14年3月期メドに
010/12/21  日本経済新聞 朝刊)

   +++

■国際会計基準では

IAS27号「連結財務諸表 (Consolidated and Separate Financial Statements)」
から、「決算期」に関する規定を引用します。

IFRS10号「連結財務諸表」(2011年5月公表)にも同様の規定があります。

【原文】karaoke
23 When, in accordance with paragraph 22, the financial statements of a subsidiary used in the preparation of consolidated financial statements are prepared as of a date different from that of the parent’s financial statements, adjustments shall be made for the effects of significant transactions or events that occur between that date and the date of the parent’s financial statements. In any case, the difference between the end of the reporting period of the subsidiary and that of the parent shall be no more than three months. The length of the reporting periods and any difference between the ends of the reporting periods shall be the same from period to period.

【訳】
23項 22項に従って、連結財務諸表の作成に使用される子会社の
財務諸表が親会社の財務諸表と異なる日現在で作成される場合、
その日と親会社の財務諸表の日付との間に生じる、
重要な取引その他の事象の影響を調整をしなければならない。
いずれの場合でも、子会社と親会社の報告期間の末日の差異は
3ヶ月を超えてはならない。
報告期間の長さ、および報告期間の末日の間のいずれの差異も、
期間ごとに同じでなければならない。

■きょうの単語
adjustment [əʤʌ'stmənt] 【名】 調整
※「調整仕訳」「整理記入」は、adjustment entry です。

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上場企業、減価償却の定額法適用相次ぐ(IAS16号)

IFRS
上場企業が有形固定資産の減価償却方法を定率法から定額法に切り替えたり、定額法の範囲を広げたりする事例が相次いでいる。2011年度は日経平均株価の採用銘柄で金融を除く204社のうち住友化学など10社が定額法の適用範囲を広げ、10年度(8社)を上回った。グローバル化で定額法が中心の海外資産が増えたためだ。

有価証券報告書などの開示資料を基に集計した。11年度は帝人、テルモ、NECなどが定額法の適用を拡大した。10年度は旭硝子やファーストリテイリングなどが定額法の対象を広げた。

生産設備の国外移転や海外企業の買収で、定額法を使う海外の連結子会社が増えた。帝人は定率法だった本社や国内子会社も定額法に変えた。

事業構造の変化で定額法を採用する例もある。NECはクラウド関連などのサービス事業に力を注ぐ一方、技術革新が速く生産設備の償却を早める必要があった半導体事業を連結対象から外した。「費用を均等に負担することが合理的」(コーポレート・コミュニケーション部)と判断した。

足元で多くの企業は、節税効果が高い定率法を採用している。ただ国際会計基準(IFRS)は、国内外で会計処理の方法を統一するよう求めている。欧米では定額法が大勢。IFRSを導入する企業では「それを契機に定額法に切り替えるところが今後増える可能性がある」(大手監査法人)との声もある。

(上場企業、減価償却の定額法適用相次ぐ グローバル化で統一進む
2012/1/5付 日本経済新聞 朝刊)

   +++

■国際会計基準では

IASBが公表した、不定期な教育用の注釈 (Occasional Education Notes)、
「減価償却と国際会計基準 (Depreciation and IFRS)」(2010年11月19日付)
企業会計基準委員会ASBJによる仮訳)より、
「IAS第16号 有形固定資産は、償却方法の多様性を認める
(IAS 16 permits a variety of depreciation methods)」
の一部を抜粋します。

なお、この文書には、
"This article represents the views of the author and
is not an official pronouncement of the IASB."
(この記事は筆者の見解を表すものであって、IASBの公式な表明ではない。)
との注意書きが付されています。

【原文】karaoke
Is there a preference in IAS 16 for the straight-line method over other methods? Again, I think not. The straight-line method may be the easiest to administer and for financial statement users to understand, in the absence of evidence to the contrary. Those factors make it the easiest method, but not necessarily the preferred method.

【訳】
IAS第16号の中に、
定額法が他の償却方法より望ましいとする記載はあるか。
繰り返すが、私はそのような記載はないと考えている。
定額法は、もっとも管理が楽で、
財務諸表の利用者にとっても理解しやすい方法であるかもしれない。
それらの要素によって、定額法はもっとも簡単な償却方法にはなるが、
必ずしも望ましい方法であるとは限らない。

■きょうの単語
repair [ripe'ər] 【名】 修理、修繕
maintenance [me'intənəns] 【名】 持続、維持、保守
approximation [əprɑ`ksime'iʃn] 【名】 近づくこと、近似、概算

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