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地震・円高・株安 深まる混乱、業績圧迫 (IFRS9号)

IFRS
東日本巨大地震が引き起こした経済の混乱が企業業績を直撃する。設備破損や操業停止などの直接被害に加え、金融・資本市場では円高と株安が進行した。2011年3月期の決算期末を間近に控え、このままでは多額の損失が発生しかねない情勢だ。企業からは円高回避などの対策を政策当局に求める声が出ている。

東日本旅客鉄道(JR東日本)は1日当たりの鉄道収入が50億円程度ある。地震で東北新幹線の那須塩原駅以北の鉄道施設が損壊。関東地区でも運行本数を削減し、1日の鉄道収入が30億~40億円程度に減少したとの見方がある。

●停電で休業

オリエンタルランドは東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの営業を12日から休止した。2つの施設を合計した1日当たり入園者数は7万人強。「計画停電中の再開は困難」(広報部)で、3月末まで休園したとすると150億円程度の減収要因になる計算だ。今期の営業利益の押し下げ額が数十億~100億円に達する可能性がある。

三越伊勢丹ホールディングスは「仙台三越」の営業を停止した。地震で売り場の商品や備品が散乱、建物の一部も損傷し、再開に時間がかかっている。同店の今期の売上高は約300億円の見込みで、単純計算では1日の休館で売上高が1億円弱減る。

●輸出採算割れ

各社は被害状況の確認や営業・生産の復旧に、懸命に取り組んでいる。そこに海外市場で一時、1ドル=76円台までの円高が進んだ。トヨタ自動車など自動車大手は国内生産分の3割弱を海外で販売している。1円の円高・ドル安が1年間続けば、大手7社合計で740億円の営業利益が目減りする。すでに採算割れとなった車種も多いとされる。

北米の景気回復で建設機械の販売が増加したコマツの場合、1円の円高・ドル安が年間で35億円の営業減益要因になる。同社は「短期的な為替対策は講じない」(木下憲治専務)として、一部地域の値上げなどで円高の影響を吸収してきた。今後も同様の対応を迫られる可能性がある。

リコーなど3月期決算の精密6社は4月以降も1ドル=80円を超える円高水準が続いた場合、12年3月期にドルで約260億円、ユーロで約110億円の減益要因が発生する。

三菱電機の山西健一郎社長は足元の円高・ドル安が「一時的なのか、実態を見極める必要がある」と警戒。商船三井の青砥修吾常務執行役員は「政府・日銀は、地震直後に円高に振れた時点で対応すべきだった」と話す。

●簿価引き下げ

決算期末直前の株安も企業を悩ます。企業は、保有株式の時価が一定以上に下落すると簿価を引き下げ、差額を損失として決算に計上する必要がある。日経平均株価は地震発生前の3月10日から14%下落。多くの企業の想定は日経平均で1万円前後とされ、9000円割れが今月末まで続けば損失が出かねない。三菱商事では、今期末の日経平均が9000円なら90億円の減損損失 が発生する。

ゴールドマン・サックス証券は「東証1部上場企業の12年3月期の国内収益は、従来予想より10%程度減る可能性が高い」とみる。この試算では、従来は13.5%と見込んでいた営業増益率が2.2%に縮小すると予測している。

(地震・円高・株安 深まる混乱、業績圧迫 期末控え損失懸念
2011/3/18付 日本経済新聞 朝刊

   +++

■国際会計基準では

IFRS第9号「金融商品 (Financial Instruments)」より、
金融商品の分類に関する規定を引用します。

【原文】karaoke
Chapter 4 Classification

4.2 A financial asset shall be measured at amortised cost if both of the following conditions are met:
(a) the asset is held within a business model whose objective is to hold assets in order to collect contractual cash flows.
(b) the contractual terms of the financial asset give rise on specified dates to cash flows that are solely payments of principal and interest on the principal amount outstanding.

4.4 A financial asset shall be measured at fair value unless it is measured at amortised cost in accordance with paragraph 4.2.

【訳】
第4章 分類
4.2 金融商品は以下の条件をいずれも満たす場合に償却原価で測定する。
(a) 契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することが
 その目的であるようなビジネスモデルの枠内で、
 当該資産が保有されている。
(b) 当該金融資産の契約条件に基づいて、特定の日に、
 もっぱら元本および元本残高に対する利息の支払にあたる
 キャッシュ・フローが生じる。

4.4 4.2項にしたがって償却原価で測定する場合を除いて、
 金融資産は公正価値で測定する。

■きょうの単語
give rise to ~を(引き)起こす、~を生じさせる

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