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法人減税見送りの見通し、今期業績の底上げ要因に ANAや伊藤忠など税金資産取り崩し積み戻す(IAS12号)

IFRS
2011年度の法人税率5%引き下げが棚上げされる見通しとなった。全日本空輸や伊藤忠商事など、税率低下を見越して繰り延べ税金資産の取り崩しによる影響額(減益要因)を業績予想に織り込んだ企業は、再び同資産を積み戻すことになる。一部企業では11年3月期業績の底上げ要因になりそうだ。

繰り延べ税金資産は、企業会計と税務で経費(損失)を認識する時期が違うことで生じる税金の前払い分が将来戻ると見なして計上する資産税率が5%下がると5%相当分の資産取り崩しが求められるため、一部企業は既に、取り崩しに伴う減益要因を今期の業績予想に反映済みだった。

ANAは現時点で、11年3月期の最終損益を60億円の黒字(前期は573億円の赤字)としている。取り崩しを想定していた170億円が戻れば、そのぶん利益の底上げ要因となる。伊藤忠商事や丸紅もそれぞれ150億円、100億円弱が戻ることになりそうだ。

一方、ホンダやJXホールディングス、鉄鋼大手も、見込んでいた税負担が100億円規模で軽減する見通し。ただ東日本大震災で生産拠点に被害が出ており、単純に上方修正期待にはつながらないとみられる。

法人税率の引き下げは産業界が長く要望してきたが、「国難の時期は助け合わないと。本来の減税分を復興財源に回せばいい」(新日本製鉄の三村明夫会長)と今回の減税見送りに理解を示す声も出ている。

(法人減税見送りの見通し、今期業績の底上げ要因に
ANAや伊藤忠など税金資産取り崩し積み戻す 
2011/03/26付 日本経済新聞 朝刊)

   +++

■国際財務報告基準では

IAS12号「法人所得税 (Income Taxes)」に、
繰延税金資産および負債の測定にあたって適用すべき税率
に関する規定があります

【原文】
Measurement
47 Deferred tax assets and liabilities shall be measured at the tax rates that are
expected to apply to the period when the asset is realised or the liability is settled, based on tax rates (and tax laws) that have been enacted or substantively enacted by the end of the reporting period.

【訳】
測定
47項 繰延税金資産および負債は、
報告期間の末日までに制定されている、
または実質的に制定されている税率(および税法)を基礎に、
資産が実現するかまたは負債が決済される期間に
適用されることが見込まれる税率で測定しなければならない。

■今日の単語
enact [enæ'kt] 【他動】 (法律などを)制定する、成立させる

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